スウィング改造が奏功? マキロイ1年半ぶりの優勝は母と妻に捧げる母の日V!
ローリー・マキロイがツアー初優勝を飾った思い出のウェルズファーゴ選手権で1年半ぶりに復活優勝を遂げた。
「勝つのは簡単じゃない。勝てなかった日々はとてつもなく長かった」と自らの言葉に胸を熱くしたマキロイ。
「1年半前、WGC-HSBCチャンピオンズで勝ってから世界は変わってしまった。自分自身も父になって初めての優勝。本当に特別な勝利」と涙を拭った彼の隣には愛娘ポピーちゃんと妻エリカさんの姿が。
2位からスタートした最終日はティーショットを曲げまくりながら(フェアウェイキープ3回)絶妙なパットを決めまくり、17番まで4バーディ、ノーボギー。ところが18番でマキロイは「今日が母の日」であることに改めて気づき、母ロージーさんや新米ママの妻を思い、久々の優勝争いのプレッシャーも相まってティーショットがあわやクリークの大ピンチ。しかしなんとかボギーで凌ぎ1打の僅差ながら勝ち切った。
ギャラリーが戻った会場に「ローリー!」「ローリー!」の大歓声がこだまする。小さく拳を握りしめたマキロイは「この瞬間を待っていた。ギャラリーのいない試合はまったく力が湧かなかった。歓声に包まれて幸せ」。同郷のグレーム・マクダウェルは「彼は観客からのエネルギーを吸収してパワーを発揮するタイプ。無観客のときは苦しんだと思う」
19年に年間最優秀選手に輝いたマキロイは20年の初め世界ランク1位に返り咲き、コロナ前は出ればトップ5の快進撃。だがコロナによる中断明けの昨年中盤以降低迷し、大会前は世界ランク15位まで後退していた。そこで名コーチ、ピート・コーウェンに指導を仰ぎ持ち球のドローからフェードへ改造を行っている最中。「フェラーリだってチューニングが必要だからね」とはコーチの弁。
今年の全米プロはマキロイがメジャー2勝目を挙げたキアワアイランドで開催される。「自信が戻ったタイミングで挑めるのは最高」。強いマキロイを見られるのはうれしい。
週刊ゴルフダイジェスト2021年6月1日号より