Myゴルフダイジェスト

  • ホーム
  • プロ・トーナメント
  • 【小祝さくら ゴルフときどきタン塩】Vol.79 虫捕りに海、雪山で尻滑り…小さい頃から“アウトドア派”でした

【小祝さくら ゴルフときどきタン塩】Vol.79 虫捕りに海、雪山で尻滑り…小さい頃から“アウトドア派”でした

国内女子ツアーを牽引する女子プロのひとり、小祝さくら。ほんわかした雰囲気を持ちつつも、プロ2年目の2019年以降着実に優勝を重ね、すでにツアー通算10勝以上を誇る実力者。そんな小祝の素顔や、ほっこりとした日常を追っていく――。

ILLUST/オギリマサホ

>>前回のお話はこちら

小祝さくらは幼少時、“アウトドア派”の子どもだった。

「インドア派ではなくて、基本は外で遊んでいましたね。公園に遊びに行ったり、小学校に門が開く時間より30分以上前に友だちと行って、グラウンドのブランコなどで遊んだりしていました」

予定より30分以上前に行く姿勢は今と変わらない。

「幼稚園の頃は、虫捕りも好きでした。カブトムシとかクワガタとか、じかに手で捕っていました。虫は今でも触れますよ。あとは海も好きだったので、よく泳ぎに行っていました。映画の『ジョーズ』を見てから嫌いになったんですけど」

2025年最後に、期待通り“天然回答”をくれるさくらである。

「小学生時代は昼休みにもバスケをしたりずっと外で遊んでいましたし、冬はグラウンドにでっかい雪山ができるんですけど、そこで“尻滑り”もしていました」

さすが、道産子さくら、スキーの心得はあるらしい。


「中学生時代は、学校が終わったらよくスキー場に行っていましたね。スキーは学校の授業で習うんです。小1から小3はグラウンドの雪山での授業と決まっていて、小4からは体育の時間にスキー場に行くこともあるんです。レベルごとにクラス分けされながら……私はスキー、上手くないんですけどね。リフトから降りるときに板を上に持ち上げるのを忘れて、突っかかって引きずられたのでリフトを止められたこともありますし(笑)」

運動音痴を自認する小祝さくららしいエピソードである。

「でも夜のスキー場の雰囲気が好きです。音楽がバンバンかかって、綺麗だし、混んでいないですし。友だちはスノーボードをやっていて、私もやりたかったんですけどケガをすると危ないからやらせてもらえなかったんです」

この頃にはもうゴルフに真剣に取り組んでいた小祝さくら。考えてみれば、2025年のケガは、必然だったのかもしれない。「結局、これまで積み重ねてきたものが負担になっていたみたいです」

とはいえ、ゴルフができない時間が、小祝のゴルフへの想いを深めてくれたのも事実。「今はゴルフをすることが一番の楽しみです」

すでにパットやショットの軽い練習を始めている。

「他のリハビリの状況もあるので毎日ではありませんが、週に2日か3日、200球くらい練習しています。ただ、ウェッジが一番手首への負担がかかってしまうので、8番アイアンや6番アイアンで30~40ヤードくらいをメインに。様子を見ながら徐々に距離を延ばしています。同じく様子を見ながら、ドライバーなども振っている状況です。今、中の糸が溶けている最中で溶けるまでは本格的な練習ができないので、それが治ればウェッジも使えるようになって本格的な練習ができると感じています」

2026年、小祝さくらは飄々(ひょうひょう)と表舞台に復帰するはずだ。それもまた必然だと信じている。

大好きなケアベアの壁の前で。新年には例年通り海外合宿を予定している小祝。「本当にそうできるのかって不安は少しありますが……きっと大丈夫です」。しっかり前を向いている

こいわい・さくら。1998年北海道生まれ。ニトリ所属。8歳でゴルフを始め、17年のプロテストで合格。19年初優勝、昨季は5勝を挙げ最後まで賞金女王を争う。「黄金世代」を引っ張る存在だ。「私、おっとりしているように見られるんですけど、そうでもないんですよ」

週刊ゴルフダイジェスト2026年1月6・13日合併号より