「松山&梶谷の優勝がアジアのゴルフを変える!」イギリスのメディアが報じる
世界のゴルフ界が、日本とアジアに熱視線!? もちろん、マスターズでの松山英樹のアジア人初の優勝を受けてのことだ。
マスターズ前週に行われたオーガスタナショナル女子アマでの梶谷翼の優勝、そしてマスターズでの松山英樹の優勝で、日本とアジアのゴルフ市場が拡大するのではないかという記事がイギリスで出た。
アジアン・ゴルフインダストリー・フェデレーションのエリック・リンジ氏は「アジアのゴルフにとって素晴らしいこと。アジア地域のゴルフコミュニティはいま、興奮している状態。そして、大事なのはこの勢いを逃さないこと。松山と梶谷の勝利によってゴルフに向けられた大きな関心を確実なものにしていかなければ」と語っている。
コメントを伝えたのはイギリスのゴルフビジネス誌だが、実に詳細なレポートで、2013年の日本のゴルフ市場は1兆3000億円強で1996年の約半分になっている。日本のゴルフ人口は、1991年のピーク時1784万人から2016年には890万人にまで減少しているなどと報じている。しかし、それはある意味、今後の伸びしろやポテンシャルがあるということだ。そしてそのポテンシャルを発揮するきっかけが松山のマスターズ勝利と結論づけている。
もともとマスターズはアジアにおけるゴルフの普及を目指していて、かつて日本の賞金王などが特別枠でマスターズに招待されプレーしていたのもそれが事由。日本のプロが育ってくると、今度はアジアパシフィックアマチュア選手権を開催して、その優勝者をマスターズに招待するようになった。10年前に松山が初めてマスターズに出場したのもこのアジアアマでの勝利がきっかけだ。マスターズとしては、テレビ放映権がアジアで高く売れるといった目論見もあるのだろうが、いずれにせよ、アジアでの普及を目指したマスターズの努力が松山の勝利で実を結び、今度はゴルフ用品メーカーやビジネス界がその果実を手にする番になったということかも?
週刊ゴルフダイジェスト2021年5月25日号より