「すべてのショットを点で狙う必要がある」ライダーカップの舞台“ベスページブラック”が超難関と言われる理由
週刊ゴルフダイジェスト
9月26日に開幕するライダーカップの舞台は米ニューヨーク州の名門「ベスページステートパーク・ブラックコース」。果たしてどんなコースなのか、見どころを杉澤伸章氏に聞いた。
PHOTO/Getty Images

解説/杉澤伸章
丸山茂樹とともにキャディとして8年間渡米。現在は多くのメディアでコース解説も行う
>>前編はこちら
- 観客動員数は3日間で27万人。世界中のゴルファーが熱くなるライダーカップがいよいよ開幕する。今年は例年以上の盛り上がりが予想されるというがその理由とは? PHOTO/Getty Images ルーク・ドナルド(左) 欧州チームのキャプテン。PGAツアー5勝の47歳。前回大会に続いて欧州チームの主将を務めるキーガン・ブラッドリー(右) 米国チームのキャプテン。PGAツアー8勝の……
狭いフェアウェイと
バンカー群に苦戦必至
今回の開催コースはニューヨーク州にあるベスページステートパーク・ブラックコース。プロキャディとして世界中のコースを回った杉澤伸章さんにコースの特徴を聞いた。
「2002年の全米オープンの優勝スコアは3アンダー(タイガー・ウッズ)。2009年の同大会は4アンダー(ルーカス・グローバー)。2019年の全米プロでケプカは8アンダーを出しましたが、アンダーパーの選手は6人だけ。なかなかスコアを伸ばせないのがベスページです。距離も長いですし、それだけ攻めづらいコースと言えます。ただ、ライダーカップはマッチプレーなので、そんなコースでも果敢にバーディやイーグルを取りにいくはず。だからこそティーショットは相手を気にせず自分のプレーに集中できる先行が有利。アグレッシブなプレーがしにくいコースに挑戦するシーンが数多く見られると思います」
そんなベスページ・ブラックCの特徴がフェアウェイバンカーと砲台グリーンだと杉澤さん。
「ドッグレッグでフェアウェイ脇にバンカーを配置したホールが数多くあります。そのフェアウェイバンカーは、ひとつひとつが小さいのでスタンスが取りづらいんです。でもそんなバンカー群を怖がらずに攻めていければ相手にプレッシャーを与えられますし見どころです。それとグリーンは基本的に小さな砲台。花道のないホールが多いので、距離感を合わせてピンを直接狙っていく必要があります。つまり、距離が長いにもかかわらずすべてのショットを点で狙う必要がある。それがこのコースの難しさだと思います。ただ佐渡さんが言う通り、もっとも警戒すべきは、コースではなくニューヨーカーでしょう。欧州チームはもちろんですが、米国チームに対してもミスをすればたくさんの罵声を浴びせる可能性があります。いかに良いプレーをしてギャラリーを味方につけるかが見どころです」



2019年の全米プロ選手権はアンダーパーが6人だけ
初日にアンダーを叩き出してトップに躍り出たケプカ。そのままトップを独走して優勝。今年のライダーカップ出場選手ではカントレーが3位タイだった
駆け引きが重要な
2つのホール
No.8・210Y・Par3

池を怖がらずピンに寄せられるか
グリーン手前に池があり、グリーンが池に向かって下り傾斜になっている。ショートするとペナルティも。
No.13・608Y・Par5

310Yドライブをすれば有利
2オンを狙えるが、フェアウェイ級のバンカーに注意。グリーンわきのガードバンカーはコースで最も深い。
週刊ゴルフダイジェスト2025年10月7日号より


レッスン
ギア
プロ・トーナメント
コース・プレー
雑誌




















