【イ・ボミのスマイル日和】Vol.11「プレーでも日常でも“オトコマエ”な桃子さん。会うたびに刺激をもらっています」
イ・ボミのSmile日和
2年連続賞金女王など輝かしい実績を残し、2023年に惜しまれつつも日本ツアーを引退したイ・ボミ。これまであまり語られてこなかった生い立ちや現役時代の秘話など、あらいざらい語り尽くす!
TEXT/Kim Myung Wook PHOTO/Takanori Miki

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- 2年連続賞金女王など輝かしい実績を残し、2023年に惜しまれつつも日本ツアーを引退したイ・ボミ。これまであまり語られてこなかった生い立ちや現役時代の秘話など、あらいざらい語り尽くす! TEXT/Kim Myung Wook PHOTO/Takanori Miki イ・ボミ 1988年生まれ。15、16年賞金女王。日本ツアー21勝のレジェンド >>前回……
将来的には、
日本ツアーを一緒に盛り上げていきたい
前回は(上田)桃子さんのお話を少しさせてもらいましたが、実はまだまだお伝えしたいことがあるので、今回は桃子さんの話を中心にさせてもらいます。
桃子さんの引退後、何度かお会いする機会があったんです。韓国に遊びに来られるというので、私と(キム・)ハヌルで一緒にご飯を食べようという話になったんですけど、その時一番悩んだのはお店選びでした。というのも、桃子さんは日本でもお洒落なレストランに行っているだろうと思ったから。だから、韓国でもワインが美味しい少し高級なレストランを予約したんです。料理も美味しくて会話も弾んで、本当に楽しい時間だったんですが、気づいたら桃子さんがお会計を済ませていて……。私たちがもてなすつもりだったのに、「自分が先輩だから!」と譲らなかったんです。
こういうのを日本語で“オトコマエ(男前)”って言うんですよね(笑)? 桃子さんはプレー中も男前で、常に「勝つ」とはっきり口にされていました。私はあまり強気なことは言えないタイプなので、そういう姿を見る度に『かっこいいなぁ』と感じていました。今はもうお互いに競争の世界から離れているのでプレー中に感じていたかっこいいはありませんが、日常生活でもかっこいいんですよね。日本語と韓国語を交ぜながら話す空間が心地よくて、前とは違う感じでとても新鮮です。
桃子さんと私は性格が真反対だと思うんです。桃子さんは、「お世話になった選手の引退試合があって自分がその場にいなかったら、そわそわしてじっとしていられない」と言っていました。私はどちらかといえば家にいるのが好きなタイプで、そういうことはあまり思わないんですよね。
休みの日の過ごし方も全然違います。私は何もないときはベッドでじっとして、明かりもつけずにスマホで動画を見たり、ゲームをしたりするのが好きなんです。予定がなければ何もせず一日中ソファでゴロゴロしていたいくらい。逆に桃子さんはすごくアクティブ。韓国に来たときも、リクエストを聞いてできる限り叶えようとしたんですが、観光や食事だけじゃなくて「体を動かしたい」とか言ったり(笑)。それもピラティスをしたいと。しかも「自分がやりたいから」という気持ちより、日本と韓国の違いを知りたいという好奇心のほうが強め。朝9時から一緒に行ったこともありました(笑)。
とにかく、学ぶ姿勢や受け入れる気持ちがすごくバイタリティにあふれていて、「やっぱりカッコいいな」と思いましたし、私はどちらかといえば流れに身を任せるほうなので、桃子さんみたいな人と一緒にいるととても刺激的でたくさんのことを感じることができました。これからもいろんなことを経験して取り入れて、一つ一つ実現していくんだろうなと想像できますよね。
以前、私から桃子さんにお願いしたことがあるんです。それは「(日本女子プロゴルフ)協会に入って活動してほしい」ということ。桃子さんはもちろん目を丸くして、そこまで考えていなかったようなのですが、私は強く願っています。今の日本ツアーは私が初めて来た頃よりもさらに環境が整ってレベルも高くなり、未来にも期待が持てます。
今季は日本国内だけでなく米ツアーでも日本の選手が活躍しているのを見ても、これからさらに多くのスターが生まれるはずです。桃子さんの同世代は力と発言力のある人が多いので、日本ゴルフ界に貢献できることがたくさんあると感じています。逆に桃子さんからは「ボミも日本ツアーを手助けできるような仕事をしてほしい」と言われたので、すごく困りました(笑)。でも、5年後か10年後かわかりませんが、同世代の選手たちで日本ツアーを盛り上げられるような時代が来れば、もちろん私も力になりたいと思っています。

最近は日本でのプレーも楽しんでいます
誕生日(8月21日)の翌日に北海道でプレーしました。北海道は涼しくてとても過ごしやすいですよね。大好きな場所のひとつです!
月刊ゴルフダイジェスト2025年11月号より


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