【スウィング研究】山下美夢有「上半身は“静”、下半身は“動”。再現性が極めて高い」
“超”連続写真館
4日間の平均飛距離が217YながらもAIG女子オープン優勝を勝ち取った山下。その強みはどこにあるのか? 秒間120コマの超ハイスピードで撮影した山下美夢有のドライバースウィングを横田英治プロがじっくり解説。
PHOTO/Hiroyuki Okazawa

解説/横田英治
岸部桃子のコーチとしてツアーに帯同。「CLUB HOUSE」にてアマチュアのレッスンなども行う
左右高低すべて
打ち分け可能なスウィング
山下プロのスウィングの特徴は「静」と「動」のバランスがいいことによる再現性の高さにあります。
上半身にはいい意味で力感がなく動きが少ないのですが、下半身は、インパクト手前から地面を蹴り上げるように大きく使っています。
つまり上半身は「静」、下半身は「動」でスウィングをしているということです。プロでさえ“飛ばそう”とすると上半身、特に腕に力みが入りますが、山下プロの場合は一切ありません。すると上半身は下半身に引っ張られている状態になるので、常に同じ軌道を描きやすくなるんです。
このスウィングのもうひとつの利点は球の高低はもちろん、ドローもフェードも打てること。上半身が“何もしていない”とインパクト付近でフェースがスクエアな時間が長くなり、インパクトゾーンが長くなります。つまり、その間でフェースの向きなどを操作してどんな球でも打っていけるということです。

<使用クラブ>
スリクソン「ZXi」(ロフト9度)。
山下美夢有の1Wスウィング(正面)
「再現性が高いということは曲がり幅が小さいということ。当然FWキープ率も上がるので、グリーンを狙うショットもいいところから打てる。結果、マネジメントも強気で攻められるようになるんです」
月刊ゴルフダイジェスト2025年10月号より


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