【江連忠のPROJECT E】Vol.262 フレッド・カプルス「最小限の動きで最大限のパワーを発揮している」
江連忠「時を駆けるSWING」
片山晋呉や上田桃子など、数多くのトッププロを世に送り出してきた江連忠が、自身の経験をもとに、レジェンドのスウィングに宿った“本質”を語る!
TEXT/Yumiko Shigetomi PHOTO/Hiroyuki Okazawa、GD写真部

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- 片山晋呉や上田桃子など、数多くのトッププロを世に送り出してきた江連忠が、自身の経験をもとに、レジェンドのスウィングに宿った“本質”を語る! TEXT/Yumiko Shigetomi PHOTO/Tadashi Anezaki THANKS/オーシャンリンクス宮古島 >>前回のお話はこちら ●今月のレジェンド●……
●今月のレジェンド●
フレッド・カプルス
1959年米国生まれ。メジャー1勝を含むPGA15勝。チャンピオンズツアー14勝。今年のマスターズは65歳で出場しアンダーパーでラウンドした
力を入れずに飛ばす
お手本のスウィング
カプルスはフェードヒッターではありますが、状況によって7色の球を打ち分けるプレーヤーでした。
しかも飛ばし屋でもあり、球筋からスウィングを作るタイプ。グローブをしてないこともその証しですが、完全なフィーリング派でした。
感性を生かすうえで大切なのは、力まないこと。それがスウィング全体に表れていて「エフォートレスパワー」という言葉がピッタリです。
直訳すると「努力せずに力を出す」ということですが、まさに楽して飛ばすスウィングなのです。
飛ばないアマチュアは「パワーレスエフォート」で、力めば力むほど飛ばなくなるということです。
頑張らず、力みもせずに飛ぶのは、遠心力を最大限利用しているからです。グリップエンドが最短距離で動き、ヘッドスピードは最速。それを可能にしているのは手首や腕の柔らかさとブレない軸です。
現代のプロはフィジカルのパワーで飛ばすのでカプルスみたいなタイプはいませんが、アマチュアはカプルスを真似するべきです。
腕の力を抜いて手首を柔らかく使う

スウィングアークを大きくしようとして腕を無理に伸ばしたりすると、力みに繋がり遠心力は生かせない。アークは大きくなくていいので、力を抜いて手首を柔らかく使うことが大切
カプルス同様柔らかさで飛ばすのはこの選手
岡本綾子
遠心力を生かしてクラブを丸く振る
手や腕の力みが全くなく、だからこそ遠心力が生かされてクラブが丸く速く振られている。カプルスも岡本もフットワークの動きは大きいということも、上体の力みをなくす要因になっている

江連忠
1968年生まれ。東京都出身。高校を卒業して渡米し、ミニツアーを転戦しながらジム・マクリーンに師事したのち帰国。日本のプロコーチ第一人者となり、片山晋呉や上田桃子を賞金王に育て上げた
月刊ゴルフダイジェスト2025年8月号より


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