Myゴルフダイジェスト

【スウィング研究】ローリー・マキロイ「強烈な捻転と右足の粘りが驚異的な飛距離を生む」

今シーズンすでに3勝を挙げ、世界ランクは2位。常にPGAツアーのトップを走るマキロイのスウィングは誰が見ても“カッコいい”。このカッコよさはどこからくるのか?

PHOTO/Blue Sky Photos

ローリー・マキロイ 5月のウェルズファーゴ選手権で大会4勝目を挙げ、通算勝利数を26に伸ばす。現在、ドライビングディスタンスは318ヤードで1位に君臨

解説/奥山ゆうし

1983年生まれ、埼玉県出身。日大ゴルフ部を経てプロに転向。YouTubeでのレッスン動画も好評

上半身と下半身の引っ張り合いで
ヘッドが一気に加速する

マキロイがなぜこんなに飛ぶのか、なぜカッコよく見えるのか、その理由のひとつとして柔軟な体だからできる、深く肩が入ったトップがあると奥山コーチ。

「上半身の捻転の強さからくる、深いトップはすごい。可動域が広いからここまで捻転できて、きれいなスウィングになるんだと思います。このねじれたトップから切り返しで左足から動き出すため、ギリギリまで胸の開きを我慢できるわけです。ここで上下の引き合いが生まれ、一気にヘッドが加速していくんです」

また、フォローでの右足の使い方も特徴的だと言う。


「体は回転しているのに右足がとても静かでめくれていない。股関節の柔らかさがないとここまで我慢できないですし、この右足の静かさも美スウィングと言われるゆえんの一つでしょう。右足のめくれが抑えられると、切り返しから続いている引っ張り合いが継続されるので、存分に力を伝えられます。もうひとつの特徴は、ワイドなテークバックからくるスウィングアークの大きさでしょう。遠心力が大きくなるので、ヘッドスピードが上がり飛ぶというわけです」

ダウンスウィングでの踏み込みと回転のバランスが◎

「ダウンスウィング以降での“蹴り”と“回転”のバランスも素晴らしい。どちらも同じくらい使っているのでスウィングの形もキレイで飛ぶのでしょう」(奥山)

ローリー・マキロイの1Wスウィング

月刊ゴルフダイジェスト2024年9月号より