「ハイティー打ち」に「インパクトシート」…女子プロのスタート前練習は意外と古典的だった
試合直前の練習場では何をしているのか、女子プロのルーティンを調査。調べてみると計測器を使うプロは意外に少なかった。
PHOTO/Hiroyuki Okazawa、Hiroaki Arihara
計測器を使う選手は少数派?
弾道計測器の普及により、トラックマンやGCクワッド、フライトスコープを使う女子プロが増えてきた。では、試合当日の練習でも計測器は使われているのか。実際に調べてみるとほとんどの選手が計測器を使わず、誰もが知っている“古典的”な方法を用いていた。たとえば永井花奈が最後の5球で使っていたのはインパクトシート。
「インパクトシートって時短でフェースのどこに当たっているかが一目瞭然なんです。打痕から、自分のスウィングがどうなっているかフィードバックできるのがいい。フェースのどこに当たっているかで攻め方を変えるんです。その日の調子がわかりやすいのでオススメですよ」
たかがインパクトシートと思っていたら損をしそうだ。
試合前の練習場で調査してみると一番多かったのはハイティーアップ打ち、次いで先端が重いものを使った素振り。計測器を使用する選手は少なかった
スタート前練習1
ハイティーアップ打ち
河本結、服部真夕、青木瀬令奈、吉本ひかる、福田真未、成田美寿々etc
「前傾キープ」を確認!
「体が浮く癖があるのでフェアウェイウッドやUTでハイティー打ちを必ずします。前傾キープの感覚を体に染み込ませられて、インパクトも安定しやすいんです」(河本)
スタート前練習2
先端が重いものを振る
新垣比菜、佐久間朱莉、蛭田みなみ、葭葉ルミ、堀琴音、藤田かれん etc
「体で振る」を確認!
「試合直前にあえて先端の重いものを振っておくことで体を使って振る感覚が出やすいんです。試合前の最後のチェックとして使っています」(新垣)
スタート前練習3
アライメントチェック
大里桃子、櫻井心那、金澤志奈、上田桃子、川﨑春花、天本ハルカ etc
「正しい向き」を確認!
「試合が続くと真っすぐ立っていると思っていても意外とズレていることが多い。試合前に自分の“真っすぐ”を叩き込んでいるんです」(大里)
スタート前練習4
計測器を使用
桑木志帆、尾関彩美悠、神谷そら、佐藤心結、脇元華
その日の距離感を把握しておきたい
その日の調子で飛距離が変わるので番手ごとの飛距離を見ています。その距離でマネジメントを組み立てたいんです」(桑木)
月刊ゴルフダイジェスト2024年9月号より