「球を操るタイプに勝機あり」全米オープンで活躍が期待される若手の注目選手5人
今年の全米オープンは、難関コース「パインハーストNo.2」で6月13日から開催される。今大会注目の若手選手5人を、佐藤信人がピックアップ!
PHOTO/Blue Sky Photos、Getty Images
解説/佐藤信人
- 6月13日から「パインハーストNo.2」で全米オープンが開幕する。超難関コースと謳われる所以について、米ゴルフダイジェスト誌のパネリストも務める川田太三氏と武居振一氏に聞いた。 TEXT/Takeo Yoshikawa Reference/The Golden Age of Golf Design、The World Atlas of Golf PHOTO/GD写真部、USGA/Chris……
意外な選手が活躍する
パインハーストNo.2
14年大会用にベン・クレンショーが改造したことで、木がないリンクスのような雰囲気になりました。さらに今年、グリーンの芝がベントからバミューダになるようです。グリーン周りでは、ワンクッションさせたり、時には転がすなど、イマジネーションが求められそう。2014年大会は、ドイツ出身のマーティン・カイマーが優勝して、2位にはリッキー・ファウラーとエリック・コンプトンが入りましたが、過去大会もマイク・キャンベルやペイン・スチュワートなど、いわゆる“業師”が優勝しています。前回大会も上位にいわゆる“ど本命”の選手ではなく、意外な選手が優勝を争っているのも特徴だと思います。
そのためマスターズを制したスコッティ・シェフラーやリンクスを得意とするローリー・マキロイはもちろん優勝候補ではありますが、球を自在に操るタイプや、欧州での経験値がある若手選手にも期待したいところです。
今回出場する日本人選手は6名。そのなかで、やはり松山選手は別格。過去に全米オープンで優勝争いもしていますし、今度こそ優勝してほしい。また、星野選手も欧州ツアーで経験を積んでいますし、賞金ランクで上位に入るなど調子もいいと思うので、やってくれるかもしれません。
注目若手選手①
アクシャイ・バティア
高卒でプロ転向したレフティ
「カリフォルニア生まれのインド系アメリカ人のバティア。ジュニア大会が開かれたパインハーストの環境に両親が感銘を受けたことで近くに引っ越しました。今は別の場所で暮らしていますが、地元意識が強い。球を曲げたりするクリエイティブな選手です」
注目若手選手②
ニコライ・ホイガード
欧州出身、難コースが得意
「欧州ツアー出身者でリンクスのようなコースにはすごく慣れていると思います。昨年の欧州ツアーランキング2位ですし、PGAでもスペシャルテンポラリーメンバーとして戦って、シード権を獲得した実力者。マスターズで16位タイに入るなど大舞台に強さもあります」
注目若手選手③
サヒス・ティーガラ
自由自在に球を操る
「彼は独特なスウィングで、球を左右自在に曲げてくる。以前はティーショットの精度がイマイチでしたが、今年大幅に上がっています。小技もうまいし、パットもうまい。今季はトップ10に5回入っていて、調子が良いのでいつ勝ってもおかしくありません」
注目若手選手④
ミンウー・リー
姉アンドレア・リーの無念を晴らす
「飛距離はもちろん出ますが、豪州出身ということで硬い地面には慣れているはず。メジャーでも強いところを見せているし、楽しみだと思っています。姉のアンドレア・リーが全米女子オープンで笹生選手に負けてしまったので、リベンジを誓っているかも(笑)」
注目若手選手⑤
ラドビッグ・アバーグ
次世代のスター候補
「まだデビューして1年ですが、いつでもどこでも強いというイメージ。次世代のスター候補です。小技というよりも、飛ばして曲がらないとにかくショットが上手な選手。トータルドライブ3位が示すようにドライバーのうまさは尋常じゃないのでどこでも通用します」
日本選手はこの6人が出場
松山英樹
12年連続12回目
最高位・2位タイ(2017)
星野陸也
3年連続4回目
最高位・26位タイ(2021)
石川遼
2年連続8回目
最高位・30位タイ(2011)
金谷拓実
4年ぶり2回目
予選通過なし
河本力
初出場
清水大成
初出場
>>こちらもチェック!
- 6月13日から「パインハーストNo.2」で全米オープンが開幕する。超難関コースと謳われる所以について、米ゴルフダイジェスト誌のパネリストも務める川田太三氏と武居振一氏に聞いた。 TEXT/Takeo Yoshikawa Reference/The Golden Age of Golf Design、The World Atlas of Golf PHOTO/GD写真部、USGA/Chris……
週刊ゴルフダイジェスト2024年6月25日号より