スピース、スランプの原因はケガだったことを告白。公表していなかった理由が男前!
24歳までにメジャー3勝、世界ランク1位、年間王者に輝いたジョーダン・スピース(27)。まさかのスランプに陥った原因を本人が打ち明けた。
一時世界ランクトップ100陥落寸前だったが現在は50位台まで持ち直し、WGCデルテクノロジーズマッチプレーに出場。大会前の記者会見で、これまで語らなかった手のケガについて言及した。
左手に骨の欠片が見つかったのが18年のはじめ。「最初は大した問題だとは思わなかった」というスピースは、手術で骨の破片を除去することを拒み、痛みを我慢しながらプレーを続ける選択をした。しかしそれが凶と出る。
「18年の秋にかけて少し(手の状態が)良くなった。テープを巻いて試合に出ればさほど痛みはなかった。でもそれでスウィングを崩したことは否めない」
コーチと取り組んでいたスウィング改造もうまくいかず、痛みを和らげるためにウィークグリップで握りはじめたことで必然的にフェースはオープン。タイミングを崩してショットが乱れるシーンは18年から20年にかけてスピースの“当たり前”になった。「悔やむとすれば手術をしてもう少し早く正しい軌道に戻れるよう修正できなかったこと」
それでも21年はたびたび優勝争いに絡み、2月から3月には4位以内に3度入るなど復活ののろしを上げた。手の故障が癒えたことで、以前のようなストロンググリップに戻し、思うようなスウィングが可能になったからだ。
「僕はまだ27歳。この先の人生は長い。ここ数カ月実践できているコンスタントで進歩を感じられるようなゴルフがしたい。もちろん後悔もあるけれど、この世界にいれば当然の軌跡。誰もが経験することでしょう」
それにしてもなぜこれまで手のケガを隠してきたのか?「だって言い訳はしたくなかったから」。若くして頂点を極めただけのことはある。
週刊ゴルフダイジェスト2021年4月13日号より