「遠すぎる」から? 世界ランク1位のダスティンが東京五輪の出場を辞退
世界ランク1位のダスティン・ジョンソン(D・J)が東京五輪に出場を辞退すると正式に表明した。
「オリンピックはゴルフ(PGAツアー)の重要な期間の真ん中にある。東京までは長旅になる。オリンピックの直後にWGCがあり、その数週間前には全英オープンがある。もう少し余裕があれば出たいのだが、PGAツアーに集中したい」とD・J。マネジャーによると、かなり長い時間話し合った末に決めたと言う。
ちなみに全英は7月15~18日、オリンピックの男子ゴルフは7月29~8月1日、WGCは8月5日からでプレーオフシリーズは8月19日から3週間続くスケジュールだ。
リオ五輪の際には、ジカ熱と治安問題で、マキロイやスピース、松山英樹などのトップ選手が出場辞退。ただ今回、コロナを理由に出場を辞退するのは、多くのトッププレーヤーが全英に出場することから若干無理がある。しかしながら、プロゴルファーが多く住むアメリカのフロリダから東京が遠いのはたしか。イギリスまでならプライベートジェットでノンストップで行けるが、日本の場合、そう簡単ではない。さらに言えば、オリンピックに勝ってもらえるのは“名誉”だが、D・Jが出場予定の試合は超高額賞金がかかっている。プレーオフシリーズを制せば、16億円強の賞金が手に入り、5位に入っても250万ドルだ。
アダム・スコットやブルックス・ケプカも、優先順位はオリンピックよりもメジャーやプレーオフとの旨を語っている。今回、D・Jが東京オリンピック辞退を明言したことで、追随するトッププレーヤーが続出する可能性もありそうだ。
週刊ゴルフダイジェスト2021年4月6日号より