【名手の名言】ジェイ・ハース「ゴルフにはディフェンスがない。誰の邪魔もできない代わりに、誰の助けも得られない」
レジェンドと呼ばれるゴルフの名手たちは、その言葉にも重みがある。ゴルフに限らず、仕事や人生におけるヒントが詰まった「名手の名言」。今回は50歳を過ぎてもなおレギュラーツアーで活躍し、2度のシニア賞金王に輝いた実績を持つジェイ・ハースの言葉をご紹介!
ゴルフにはディフェンスがない。
誰の邪魔もできない代わりに
誰の助けも得られない。
ゴルフは自分次第なんだ
ジェイ・ハース
ハースはいう。
「野球なら打った球をキャッチして止められる。フットボールならタックルして相手を阻止できる。でもゴルフは競り合う相手が打ったボールを止めることはできない。誰の邪魔もできないかわりに、誰の助けも得られない。要するに自分次第なんだ」と。
ハースは今年70歳をむかえるシニアプロだが、シニアツアーの年齢を迎えた50歳の頃はまだレギュラーツアーの第一線で活躍していた。トップ30位までの選手で争われる最終戦のツアー選手権では優勝争いまで演じている。
2022年の全米シニアオープンでは初日に67を出し全米シニアオープン史上5人目のエージシュートを達成している。
ハースが「自分次第」と目覚めたとみえるのはシニア入りぎりぎりの49歳のとき。この飛躍の原動力は何なのか。
「肩を痛めた2000年はもう年だと捨て鉢になりかけたが、若い選手が必死にトレーニングしているのに刺激され、老体の柔軟性を維持するために49歳からエアロビクスを始めた」
つまり違う自分、ステップアップした自分をつくるために努力したわけである。その結果、冒頭のような言葉を吐露したのである。
ゴルファーに限らず、年齢のせいにして諦めてしまうことは多い。「あと10歳若ければ」と思うこともしばしば。何事も遅すぎるということはない。「やろう」と思ったときが始めどきなのだということをハースは物語っているのだ。
■ジェイ・ハース(1953年~)
米国ミズーリ州生まれ。名門ウェイクフォレスト大学出身。76年プロ入り。ツアーでは中堅として活躍していたが、シニア入りを目前にした2003年急浮上し、賞金ランク15位、2004年27位と爪痕を残す。通算9勝を挙げ、チャンピオンズツアーでも活躍。06年、07年と2年連続でチャンピオンズツアー賞金王に輝いている。