「ギャラリーがいないとやる気が出ない」有観客試合で強いケプカが帰ってきた!
ウェイストマネジメントフェニックスオープンでブルックス・ケプカが復活優勝を遂げた。2019年の セントジュード招待以来、およそ1年半ぶりのカムバックはド派手に5打差の大逆転Vだ。
混戦模様の最終日。首位と5打差の7位からスタートしたケプカは「12番でキャディのリッキーから『けっこういいところにいます。いける!』と声をかけられた」という。その言葉に背中を押され13番から3連続バーディで一気にトップに並びかけると、ワンオン可能な17 番パー4でドラマが……。
3番ウッドで放ったティーショットはグリーン右手前に外れたが、およそ30Yのアプローチを絶妙のタッチでカップにねじ込みイーグル奪取! 以前なら何万というギャラリーが観戦に訪れた大会は人数が縮小されたものの、有観客。ケプカのイーグルにファンも大興奮だ。「ギャラリーの歓声が恋しかった。無観客だと調子が出ない。エネルギーが湧いてこないんだ。久々に歓声を浴びて心の底からうれしかった。自分はファンがいるから最高のプレーができるタイプ」(ケプカ)
最終ホールはバーディとはならなかったが、見事な逆転優勝で完全復活をアピールした。
勝てなかったここ1年半はケガに苦しんだ。度重なるひざの故障で戦線離脱している間にコロナ禍となり、ツアーが再開しても無観客の戦いが続いた。さらに直近の3試合はいずれも予選落ち。だが「ここのところゴルフの調子は上がっていた。あとはタイミングの問題だと思っていた」とツアー初優勝した思い出の大会で9勝目。
「ケガをするとメンタルがやられる。このまま治らないんじゃないか、もとのプレーはできないんじゃないか、と考えて落ち込む。ここ1年半は暗いトンネルの中だった」
その時期を乗り越えたからこその喜びを知り「やる気がみなぎってきたよ!」
パトロンが帰ってくるマスターズでメジャーキラーが声援をエネルギーに変える!?
週末ゴルフダイジェスト2021年3月2日号より