3日目に6連続バーディも。松山英樹の23年初戦は21位タイ
PGAツアー10シーズン目を迎えた今年、松山英樹はどんな戦いを見せてくれるのか?
23年初戦のセントリートーナメント・オブ・チャンピオンズを前に欧米メディアが出した予想では松山を大本命とする記者はいなかったが、対抗馬やダークホースとして推す記者は多かった。
昨シーズンの優勝者とフェデックスカップトップ30の強豪が揃う大会で優勝候補に名前が挙がるだけでもすごいが、各サイトで松山が取り上げられる回数も増え、いまやPGAツアーの”顔”的存在になった。
大会では、スロースターターの松山には珍しく初日6アンダー「67」をマークし上位発進。昨年悩まされた首の状態も改善され、「ほとんど痛みなくプレーできた」と初戦から良いムードが漂った。しかし2日目に失速。
だが3日目に上がり6ホール連続バーディのバウンスバックで9位タイまで順位を上げ、最終日次第で優勝争いに絡めるポジションを確保した。
スコアの伸ばし合いとなった最終日は我慢を強いられる苦しいラウンド。前半1アンダーで折り返すと得意の後半で持ち前のショットが乱れ、ボギーとバーディが交互にくる展開となり、結果1アンダー止まりで21位タイに終わった。
欧米メディアは「ショットメーカーのマツヤマらしくないプレーで後退」と報じたが、本人の表情は意外に明るかった。
「去年も(セントリーでは)こんな感じで調子が良いとは思わなかったけれど(翌週のソニーオープンで)勝てた。今年もそうなるといいですね」と白い歯を見せた。
「23年はとにかくケガをせず痛みのない状態でプレーしたい」と体調管理を一番の目標に挙げていただけに、思ったような成績ではなくとも一定の達成感はあったようだ。第3ラウンドで見せた6連続バーディの爆発力があるのだから、今年も松山に期待して良さそうだ。
メジャー1勝で終わる器ではない。まずはアジア勢単独最多の9勝目を達成してもらいたい。
週刊ゴルフダイジェスト2023年1月31日号より