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【本当にあったルールの話】Vol.10 クラブを練習場に置き忘れてスタート。届くのを待ってプレーを遅らせたらどうなる?

JLPGAの競技委員を務める中﨑典子さんと阿蘇紀子さんが、競技中に実際にあったルールの事例をご紹介!

ILLUST/Masaya Yasugahira

中﨑典子

中﨑典子

なかざきのりこ。ツアープロからJLPGA競技委員に転向し活躍中

阿蘇紀子

阿蘇紀子

あそのりこ。JLPGAの競技委員で米メジャーなどの経験もある

2023年プロテスト2次の初日。プレーヤーは1番ホールのプレー中にサンドウェッジを練習場に置き忘れたことに気付きました。プレーヤーはホールを終えてから、そのことを無線で本部に伝え、すぐに2番ホールのプレーを続けましたが、3打目地点でそのSWが必要となり、クラブが手元に届くまでプレーを待つことにしました

Q. クラブを練習場に置き忘れてスタート。クラブが届くのを待ってプレーを遅らせたらどうなる?


A. プレーを不当に遅らせたため、当該ホールで1罰打が加えられる

プレーヤーが3打目をプレーするのにSWが届くのを待っている間、同伴プレーヤーは先にプレーを続けて全員ホールアウトして待つことになりました。本来、プレーヤーはクラブの置き忘れがあっても、自分のプレーの順番が来たときは、持っている他のクラブでプレーを続けなければなりません。その行為を怠り、プレーを不当に遅らせたため、規則5.6aの1回目の違反で、2番ホールに1罰打を受けました。

ちなみに、プレーを不当に遅らせた違反とプレーのペースの違反は違います。前者は、個人的な理由から完全にプレーを止めている状態で、後者は、プレーはしているけど、委員会によって設定されたペースより遅れている状態のことです。

※この記事は、2023年1月1日から施行されたゴルフ規則に基づいた内容です

月刊ゴルフダイジェスト2024年8月号より

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