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【ゴルフジム】「持ち球はドロー。アイアンでフェードを打つにはどうすれば?」

読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「短い番手でフェードを打ちたい」というもの。その解決法とは?

PHOTO/Norio Tsuburaoka  TEXT/Daisei Sugawara THANKS/ユニオンゴルフクラブ

教える人/橋爪力

はしづめちから。71年生まれ、千葉県出身。02年、プロ入会。ショートゲームが得意で、アプローチの指導のうまさには定評がある。千葉県の「ユニオンゴルフクラブ」を中心にレッスンを行う

<今週のお悩み>
「持ち球はドローだが
フェードも打てるようにしたい」

●山口道代さん(60歳/身長159cm/ゴルフ歴20年/ベストスコア87/平均スコア98)
切り返しで左に乗っていく動きが大きく、これによってインサイドアウトの軌道が増幅される形になっている。フェードを打つのであれば、もう少しその場で腰を切る感覚で、ヘッドを鋭角、かつアウトサイドから入れたいところ

山口 今はドローが持ち球で、それは問題ないんですが、ショートアイアンとかは「もう少し縦に入れたいな」とも思うんです。

橋爪 確かに、アイアンは少しフェード気味のほうが止まりやすいので、グリーンを狙うのには有利です。ドローとフェード、両方打てるのが理想ですね。

山口 自己流でフェードを打とうとしても、なかなかうまくいきません。

橋爪 山口さんの場合、ダウンスウィングの中間地点で、ヘッドがかなり背中側にあります。だからこそドローになるわけですけど、フェードを打つなら、ヘッドはボールに近い側から下ろさなきゃダメです。クラブが地面と平行になる地点で、ターゲットラインとも平行になっているのがスクエアの目安ですから、フェードの場合はクラブがそれ
より前にないといけないということです。

ダウンスウィングのクラブ軌道を
変えられていません

山口 いつものダウンスウィングの感覚からすると、相当極端にアウトサイドインに振る感じになりますね。

橋爪 飛球線後方側から、右ひざの高さのところに、当たっても大丈夫なやわららかい棒を差し出されていると想像してみてください。ダウンスウィングでその棒を避けるようにイメージして振ると、フェードの軌道になります。山口さんが普段通りに振ると、クラブが棒に当たってしまいます。

山口 すごくイメージが出しやすいです。

橋爪 練習場では、シューズバッグなどを置いて代用するのもいいですね。

これで解決!
「ダウンスウィングでの
 アウト-イン軌道を徹底しよう」

Point 1
ヘッドがボールの近くを通るように振る

ダウンスウィング途中の、クラブが地面と平行になるあたりでは、ヘッドが前に出て、ボールの近くを通るように振る。目安として、グリップエンドが目標の左側を向いているとフェードが出やすい

Point 2
フォローではヘッドを左に振り抜く

フェードの軌道では、インパクト位置を過ぎたらヘッドは自然にインに振られる(アウト‐イン軌道で、フォローだけ外に出すのは不可能なため)。逆に言えば、フォローが左に出れば、アウト‐インに振れた証拠

Drill 1
右ひざの高さの棒に当たらないように振る

右ひざの高さで、プロが後ろから差し出す棒に当たらないように意識してボールを打つ。棒を避けることで、ダウンスウィング途中のシャフトの向きが変わり(グリップエンドが目標の左を指す)、アウト‒インの軌道で振れる

棒に当たるのはイン‐アウト軌道になっている証拠

Drill 2
体の右側に障害物を置いて振る

右足から真っすぐ後方になる地点に、万が一クラブが当たっても大丈夫なやわらかいものを置き、それに当てないように意識して打つ。アウト‐イン軌道で、ヘッドを上から入れる感覚が身につく

週刊ゴルフダイジェスト2022年12月6日号より