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【読者記者】No.1794「グリーン周りでトップやシャンクばかり…原因はなんでしょうか?」

読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「アプローチでトップしてオーバーのミスが多い」というもの。果たして解決方法は?

PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara
THANKS/サウスゴルフアカデミー

読者記者No.1794 澤地明さん

●65歳 ●会社員 ●ゴルフ歴/35年 ●ベストスコア/89 ●平均スコア/97 ●170㎝・63㎏ ●ドライバー飛距離/210ヤード

先生/香西成都

70年生まれ、香川県出身。PGAティーチングプロA級。「伸びしろ」を最大限に引き出し、ベストスコアを更新し続ける指導が人気。「サウスゴルフアカデミー」インストラクター

澤さんのお悩み
「アプローチでオーバーしやすい」


グリーン周りからカップを狙うと、トップ気味に入ってオーバーすることが多くそれを警戒して少しゆるむとシャンクします。しっかり寄せてパーを取りたいです


インパクトからフォローにかけて、少しだけ手首のフリップ(左手首を甲側に折って、ヘッドを持ち上げる)動作が見られる。これを修正すれば、トップは減るはず

澤地 グリーン周りでトップやシャンクが出てしまいます。

香西 最新の新幹線は、先頭車両の下側先端が長く突き出ていますよね? もし線路に大きなボールが置いてあったら、新幹線が通過するときに上に弾かれると思いませんか?

澤地 ええ。でも、それがアプローチとどうつながるんですか?

香西 ウェッジも構造が同じで、地面をずっと滑らせて動かしても、ロフトが球を上げてくれるということを言いたかったんです。つまり、自分では球を上げようとしなくていいということです。澤地さんは、インパクトしてから左手首を折ってヘッドを持ち上げてしまうので、トップしやすくなっているんです。

澤地 なるほど。

香西 インパクト後もヘッドを下向きに振るイメージだと、ソールが滑って、ボールがしっかりフェースに乗ります。スウィング中、左わきをずっと締めておくと、ヘッドを下向きに振りやすいです。

<問題点>
自分でボールを上げようとしている

フォローで左手首を甲側に折って、ヘッドを持ち上げている。手首は可動範囲(つまり、ぶれ幅)が大きく、インパクトが安定しない

記者「ボールをクリーンに打ちたいんです」
プロ「手前からヘッドを滑らせるほうが簡単です」

ウェッジを持ったら、ボールは「ロフトが上げてくれる」という意識を持つ。ウェッジのソールを地面につけっぱなしにして、ボールの手前から滑らせると、それでもきちんとボールは上がる(写真)。このことを理解すれば、自分でボールを「上げよう」とはしなくなる

Point1
フォローまで下向きに振り続ける

通常のスウィングでも、ソールを滑らせて打つために、インパクト後もずっと下向きにヘッドを振るイメージを持つ

Point2
フォローで左手首を折らない

インパクト後は、むしろ左手首を手のひら側に折るようなイメージで、ハンドファーストを強めて打つと、芯でヒットしやすい

Point3
クラブに引っ張られるように腕を使う

腕の力を抜き、クラブに引っ張られるように使うと背中からクラブまでが一体化する(写真左)。スウィング中もこのイメージがあると、体全体でクラブを操作できる

Drill1
クロスハンドでボールを打つ

左右の手を入れ替えた状態でボールを打つと、左手首を甲側に折らずにフォローを出す感覚がわかる(写真)。手首の動きを制限すると、ヘッドの運動量が落ちるが、その分、体の回転を増やして、振り幅で飛距離を調整する

【Point】左わきをずっと締めたまま打つ

Drill2
両ひじを体につけたまま回る

クラブを持たずに、両ひじを絞って腹につける(写真左)。この状態を極力保ちながら、体の回転で腕を振る。これがアプローチスウィングの基本

<取材後記>
当たるだけでなく距離感も出しやすい
新幹線の例えがわかりやすかったです。ずっとソールを滑らせればいいんだと思ったら、気が楽だし、実際、きちんと当たります。振り幅で距離感も作りやすいです。

月刊ゴルフダイジェスト2022年12月号より