【読者記者】No.1788「まだ始めて7カ月。もっと安定して打てるようになりたい!」
読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「インパクトを安定させたい」というもの。果たして解決方法は?
PHOTO/Hiroshi Yatabe TEXT/Daisei Sugawara THANKS/洗足ゴルフスタジオ
読者記者No.1788 湯澤のぞみさん
●48歳 ●パート ●ゴルフ歴/7カ月 ●ベストスコア/132 ●平均スコア/140 ●145㎝
先生/中村香織
86年生まれ、京都府出身。07年、プロ入会。13年に国内女子ツアーシード権獲得。ツアー引退後、19年に自身のスクールを設立、レッスンの道へ。「洗足ゴルフスタジオ」を中心に活動中
湯澤さんのお悩み
「まだ当たったり当たらなかったりする」
ゴルフを始めて半年ほどで、当たるときとそうでないときで、かなり差があります。余裕を持ってコースを回るためにも、もう少し安定して当たるようにしたいです。
腕の動きが硬く、ダウンスウィングの後半から、体と腕、クラブが同じ量だけしか動いていない。本来なら、インパクトに向かってクラブの運動量を増やしたいところ
湯澤 練習場でもコースでも、当たったり当たらなかったりで……。
中村 まずひとつ問題なのは、クラブが振り子の動きをしていないことですね。足を使って、クラブをゆらゆら、振り子みたいに揺する動きを段々大きくしていくと、連続素振りみたいになりますよね? 実際のスウィングも、そんな感じで振ってほしいんです。
湯澤 上げて、下ろす、という感じに振っちゃってました。
中村 振り子のダウンスウィングに手首の動きをくっつけると、「ムチ」みたいな、しなやかで速い動きになるんですけど、湯澤さんの場合は、右手を手のひらでギュッと握っちゃってるので、手首がほとんど動いていないんです。もっと、指先で握るようにして、トップまではほとんど握らない意識で、切り返しのときにクラブの重心を感じてキュッと握り直す感じ、ダウンスウィングでは指にグリップを引っかけて下ろす感じにすると、クラブが自然な軌道で動くので、安定して当たるようになります。
<問題点>
手首のヒンジが使えていない
右手グリップを手のひら部分で強く握り込んでいるため、ダウンスウィングで手首がほとんど動かず、コックとリリースの動き(ヒンジ)が弱い
記者「しっかり握らないと当たらない気がします」
プロ「ギュッと握っちゃうとクラブの先が走りません」
Drill
クラブを逆さに持ち右手だけで速く振る
Point1
右手グリップは指で引っかける
右手は、手のひら部分ではなく、指の部分で握る。ダウンスウィングでは「握る」というより、指先で「引っかける」感覚になる
Point2
胸を回すイメージを持つ
振り子の動きは、まず足を動かし、腰、胸を回転させ、腕を揺らす。胸が回らないと、腕の力でクラブを動かしてしまう
Drill
右手だけでローテーションの練習
右手のひらを下向きにして下ろす
手首の使い方がわかってきた!
グリップを指で「キャッチ」する
切り返しで、クラブの重心(遠心力による重み)を感じられるくらいの力感で握ることが大事。その瞬間にグリップを再度「キャッチ」して下ろす
ヘッドの遠心力に逆らわない
インパクト後は遠心力で勝手にフォローが出る。また、ヘッドの重心効果(シャフト軸とヘッド重心のずれ)により、ヘッドが返る。右手はそれらを妨げないように動かす
<取材後記>
当てにいっていたのがよくわかった
スウィングは、クラブを振り子みたいに振るのが最優先で、その動きが安定すれば勝手にボールに当たることがわかりました。今までは、自分で当てにいっちゃってました。
月刊ゴルフダイジェスト2022年10月号より