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絶好のライからフェアウェイウッドでまさかの「チョロ」…いったいなぜ? 原因と対処法

パー5の2打目、残り200ヤード。5番ウッドが上手く当たれば2オンしそうな絶好なシチュエーションで、気合いを入れて振ってみたものの、えっ!? 目を疑うような“50センチ”チョロ……。なぜフェアウェイウッドでびっくりするようなチョロが出るのか。原因と解決法を解説しよう。

PHOTO/Yasuo Masuda ILLUST/Seijiro Kubo

解説/小野寺誠

1970年生まれ、東京都出身。96年にプロ入り。プロ、アマチュア問わず年間200ラウンドのラウンドレッスンをこなし、ラウンド中に起こる“あるある”の根拠を知り尽くしている

警戒心が薄れて構えが大きくなる

上級者であってもチョロになる可能性があるという小野寺誠プロは、最大の原因に警戒心の薄れを指摘する。

「パー5で2オンできそうな好条件を前にすると、誰でもナイスショットしかイメージできなくなり警戒心がなくなります。そしてナイスショットしなきゃという思いが、しっかり振らなきゃという意識に変わり、ドライバーのような大きな構えを誘発してしまうんです」

ドライバーのような構えになると、ボールの手前の芝をこすりやすくなる。その反動でヘッドがボールの赤道よりも上に当たり、ソールで打ってしまうスーパーチョロになってしまうのだ。


チョロが出やすい3つのシチュエーション

【1】絶好のライ

フェアウェイの真っ平らなライで、ボールが浮いている。「ナイスショットしてくれ!」と言わんばかりのライで、狙う気満々に

【2】危険エリアがない

グリーンに向かって視界良好。池やOBのエリアが目に入らず、果敢に攻めていけそうな状況がかえって力みを生んでしまう

【3】当たれば届く距離

ナイスショットすれば届く距離だと、振らなきゃという気持ちになる。結果、ドライバーを振り回すようなスウィングになってしまう

ドライバーのようなアドレスになってませんか?

ティーアップするドライバーはアッパー軌道でボールをとらえたいので左足寄りのボール位置でいいが、同じ感覚でやると、フェアウェイウッドの場合はボール手前の地面をこすりやすくなる。また、スタンス幅が広くなることで体重移動が難しくなり、テークバックで右足に乗った体重を左に移せなくなる。スタンス幅とボール位置は要チェックだ。

スタンス幅とボール位置に注意

構えが大きくなる場合、大抵の人は右足を開く。その結果、ボールの位置は変えていないのでボールが左足寄りになってしまう

スタンスが広いと手元が離れて下がってしまう。腕とクラブに角度がつくとコックを使いやすくなり、クラブの軌道が乱れがちになる

もしチョロの予感がしたらこの2つを試してみよう

【1】フォローの形を作って左足体重を意識する

スタンスを広くしないことが大前提だが、フェアウェイウッドではしっかり体重移動をしてボールをとらえたいため、インパクト以降、左足に乗れているかを確認しよう

【2】右足つま先を5度くらい閉じてスウェイを防ぐ

右足のかかとを中心につま先を少し閉じる。閉じ具合は“ 気持ち程度” でいい。右足が絞れていれば、バックスウィングが大きくなったとしてもスウェイを防ぐことができる。ダウンスウィング以降、体重を左へ動かしやすい効果もある

月刊ゴルフダイジェスト2022年6月号より