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【40~60Y 微妙な距離のアプローチ】<後編>キーポイントは「胸」と「手首」

中途半端な距離からのザックリやトップを防ぐには、ブランコのように加速させながらインパクトすることが大事だと黒宮幹仁コーチ。では、スウィング面ではどこを意識したらいいのか。さらに詳しく聞いてみた。

PHOTO/Tadashi Anezaki THANKS/ぎふ美濃GC

解説/黒宮幹仁

くろみやみきひと。松田鈴英や金田久美子を教える。アマチュアの指導にも定評がある

<前編>はこちら

軌道が安定する2つのポイント

軌道を安定させるうえで大事なのが、軸の作り方と手首の使い方だと黒宮コーチは言う。

「軸を安定させるには、胸あたりに軸を意識することが大事。胸の中心を支点にして横に回していくのですが、このとき体重移動したり、腕を振ろうとすると、支点がズレて軌道が狂う原因になります。体重移動は意識せず、胸だけを回すのがポイントです。もうひとつが、手首の使い方。手首を固定すると、ヘッドを上げる位置が低くなるので加速に必要な助走距離を確保できません。手首の力を抜き、柔らかく使える状態を作ることで、重力が使えて自然とヘッドが加速してくれます。この2つを意識するだけで一気に安定感は変わるはず。ぜひ試してみてください」


「軸」の作り方

胸の中心をズラさずに回転しよう!

頭の位置は変えずに、胸とヘッドの関係性を保って胸“だけ”を右に回していく。切り返し以降も、回すのは胸だけ。打ちに行こうとすると、胸の中心(支点)が動いてしまう。フィニッシュまで頭や下半身は動かさない。あくまで胸だけ回すイメージでいい

Point 1
胸は常に横回転の意識

胸は肩のラインが変わらないように横に回していく。胸をタテに回そうとすると、右肩が突っ込んだり、それを嫌がって伸び上がりやすくなる。すると、支点となる胸の中心がズレて、安定した円弧を描けなくなる

Point 2
スウィング中は常に左足体重

アドレスから左足に体重を乗せておく。そうすることで、下半身や軸が安定し無駄な体重移動がなくなる

「手首」の使い方

手首はゆるゆるに

体の前でグリップを動かしたときに、ヘッドが動きやすい強さで握る。スウィング中は常に手首が動き続けるようにしよう

ゆるゆる手首の作り方
上腕だけを絞り込もう

両腕を真っすぐ伸ばし、手のひらを空に向けるように腕を外旋させ、わきを締める。その状態から手のひらだけを内側に回すようにして、前腕を内旋。すると上腕は固定されつつも、手首は柔らかく使える

手首が動く構えができれば加速しやすい

手首を柔らかく使うことができれば、自然とコックが入り、インパクトまでの助走距離が大きくなる。結果、手首を固めるよりも加速しやすくなる

手首を動かすのはタテではなくヨコ

手首を動かすといっても、親指方向や小指方向に動かすとアーリーリリースの原因になりやすい。あくまで横の動きのみ

自宅でできる2つの簡単ドリル

体の上下動を防ぐ
お尻つけドリル

両方のお尻を壁につけ、胸だけ回す。バックスウィングでは右、インパクトからフォローでは左のお尻をつけておく

体の左右のブレを防ぐ
頭つけドリル

頭を壁につけたまま胸だけをその場で回転させる。軸を左右にブラさずに振る感覚を養える

月刊ゴルフダイジェスト2022年5月号より