【読者記者】No.1755「ドライバーで180Yまで飛ばせるようになったけど、あと20Y伸ばしたい!」
読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「アイアンのつかまりが悪い」というもの。果たして解決方法は?
PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/ゴルフプラザイセサキ
読者記者No.1755 前上千明さん
●34歳 ●主婦 ●ゴルフ歴/8年 ●ベストスコア/87 ●平均スコア/95 ●身長/155㎝ ●ドライバー飛距離/180ヤード
先生/原朋希
77年生まれ、群馬県出身。ツアー参戦の経験を生かし、レッスンでは、できるだけシンプルでバランスのいい動きができるような指導を心がけている。ゴルフプラザイセサキ代表取締役
前上さんのお悩み
「飛距離をあと20Y伸ばしたい」
飛距離を出すことが楽しくて練習を続けたら、180ヤードまでは飛ばせるようになりました。でも最低200ヤードは飛ばしたいんです
体の回転をしっかり使っていて、ヘッドの振り抜きもいい。強いて言えば、インパクトで「押し込む」動きが弱いので、その辺に改善の余地がありそう
前上 女性のゴルフ仲間の中にも、私より飛ぶ人がいて……。最低でも200ヤードは飛ばしたいんです。
原 現在の飛距離が180ヤードくらいということですから、あと20ヤード飛距離を伸ばすとなると、もっとインパクトを強くする必要がありますね。今はタイミングよくヘッドをリリースして、ヘッドの遠心力で飛ばしていますが、リリースをもう少しがまんして、体の力をボールに伝えるようにすると、強いインパクトになります。
前上 「体の力」ですか?
原 たとえば、ものすごく重いものをヘッドを使って「押す」としたら、どんな体勢になりますか?
前上 右ひじを曲げたまま、体にくっつけて押します。
原 そう。インパクトも同じで、右ひじが伸び切った状態で当たると、意外に力が伝わらないんです。「インパクトバッグ」(練習器具のひとつ)を叩いたりすると、右ひじを体につけて、体の力でヘッドを「押し込む」感覚が身につきます。
<問題点 1>
右手を下から握りすぎている
右手を下から持ちすぎると(ストロンググリップ)、リリースの際に右ひじが体から離れやすく、インパクトで強く押せない
<問題点 2>
インパクトで右ひじが浮いている
ダウンスウィングの途中で右ひじが体から離れると(写真)、そこから先はヘッドの遠心力しか使えなくなり、飛距離を出すには不利
記者「どこに力を入れればいいんですか?」
プロ「右ひじを体につけてグッと押すんです」
Drill 1
右ひじをたたんで体を回転させる
Drill 2
ボールより重いものをヘッドで押す
簡単には動かない重いものをヘッドで押す練習をすると、強く当てて押すインパクトの感覚が身につく。ヘッドを柱や壁に引っかけて押す練習なども効果的。右わき腹を縮めると(側屈動作)、フェースを開かずに押せる
もう1ポイント
クラブを“左下”に動かすイメージ
ダウンスウィングではクラブを目標方向ではなく、左斜め下に動かすように意識すると(写真)、強く押せるポジションになりやすい
<取材後記>
「押す」という感覚はなかった
インパクトは、ボールを「弾く」のがいいと思っていたので、「押す」という感覚は新鮮でした。右側屈が苦手で、押すのは結構難しいですが、インパクトは確実に強くなります。
【取材後】
体全体の力で打てるようになった!
右ひじの浮きが少なくなり、ボールを「押す」時間が長くなった。さらに右ひじの使い方を練習していけば、200ヤードも不可能ではないはず
月刊ゴルフダイジェスト2022年1月号より