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【スウィング研究】大里桃子のアイアン「右肩が下がらず、ボールを長く押し込んでいく」

今季「ほけんの窓口レディース」でツアー2勝目を挙げ、獲得賞金1億円を突破している大里桃子。切れ味抜群のアイアンショットを吉田直樹コーチが分析する。

PHOTO/Tadashi Anezaki、Shinji Osawa

大里桃子
おおさとももこ。1998年生まれ。熊本県出身。171センチの長身を生かしたアイアンの切れ味は、ツアーでもトップクラス。ほけんの窓口レディースでツアー2勝目を飾った。伊藤園所属

解説/吉田直樹
幼少期からアメリカで過ごし、最新スウィングに詳しい。谷原秀人、上井邦裕、石川明日香のコーチを務める

ブレない回転軸が正確なショットを生む

大里桃子プロのスウィングは、スムーズな体の回転に、絶妙な手の動きを加えたスウィングです。

トップはややレイドオフで完璧な位置にクラブを収めています。そこから、切り返し、ダウンスウィング、インパクトまで右肩を下げることなく高い位置をキープ。これが、ショット精度の高さにつながっています。

バックスウィングもトップも100点満点

バックスウィングでは、手が内側でヘッドが外側、という教科書どおりのポジション。トップもややレイドオフでフェースも スクエア。完璧だ

インパクトで左下方向にクラブを振っているのもいいところ。体の回転と手の動きが完全に同調しています。ヘッドを跳ね上げるようにアウトサイドに振り抜くと、ボールのつかまりや方向性が悪くなるはずです。

フォロースルーでは左サイドが回転し、右肩が左足の前まで回り込んでいます。これは、インパクトでボールを押し込んでいる証拠。スウィング弧はフォローサイドに横に長い楕円で、171センチの長身でこの押し込みですから、インパクトゾーンの長さは女子選手としては屈指のはずです。

大里桃子のアイアンスウィング

右肩が下がらない

右肩を高い位置に保つことで、体の正面で正確にボールをとらえられる

体と手が同調する

体の回転と手の動きが同調して、クラブが左に向かって振られるため方向性が安定する

週刊ゴルフダイジェスト2021年11月30日号より