【ゴルフジム】「たまに出る右へのプッシュスライスを直したい」
PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara
THANKS/取手桜が丘GC
読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「プッシュスライスが出てしまう」というもの。その解決法とは?
教える人/吉田洋一郎
よしだひろいちろう。78年生まれ、北海道出身。世界のスウィング理論に精通する「ゴルフスウィングコンサルタント」。欧米のトップインストラクターに直接指導方法を学び、ティーチング資格を多数保有。19年度「レッスン・オブ・ザ・イヤー」
受賞
<今週のお悩み>
「フェードが持ち球ですが
たまに右プッシュが出てしまいます」
●若月弘一郎さん(42歳/身長172cm/ゴルフ歴11年/ベストスコア81/平均スコア90)
インパクト直前に左ひざが完全に伸び切っていて、腰の位置が高くなっている(3コマ目)。左ひざを伸ばすこと自体は問題ないが、それを腰の回転につなげないと、上体が起きて、いわゆる「伸び上がり」状態となってしまう
若月 ドライバーの球筋が安定しません。フェードが持ち球ですが、右にプッシュしちゃったりすることが多いです。
吉田 ダウンスウィングで上体が起き上がるのと、それによって、インパクトで手元が浮いているのが気になりますね。手元が浮くとフェースが開くので、ボールは右に飛び出しやすくなります。
若月 それでプッシュスライスになるんですね。
地面からの力を使うのが少し早すぎます
吉田 切り返しで、もう少し左足を踏み込んでから、左ひざを伸ばすようにすると、上体が起き上がるのを抑えられると思います。トップから軽く「スクワット」をする感じで沈み込んでみてください。そのときに、左ひざを前に出さないように注意してください。
若月 地面に近づく感じがして、ダフりそうでちょっと怖いです。
吉田 「ダフりそう」と思うと、体が勝手に反応して伸び上がりますから、逆にダフらないんです。左ひざを伸ばすときに、左腰を後ろに引くようなイメージを持つと、腰の位置を高くしないで、その場で回転することができます。
若月 確かに、結構沈んでもダフったりしないですね。こんなに沈むイメージはなかったです。
吉田 左足を踏み込んで、伸ばすタイミングを間違えないことと、伸ばすときに左腰を回転させることを意識すると、上体の前傾角がキープされて、手元も浮かないので、きちんとつかまったフェードが打てます。
これで解決!
「ダフリを恐れずに
切り返しでしっかり沈み込もう」
Point 1
上体の前傾角をキープして切り返す
切り返しからダウンスウィング初期は、下半身を沈み込ませるようにすることで上体の前傾角をキープできる。ひざ(とくに左ひざ)が早く伸びると、腰が持ち上がり、上体が起きる
Point 2
左ひざを出さずに「スクワット」
切り返しでは、「スクワット」をするイメージで体を沈み込ませる。左ひざを前に出さないようにして沈み込むと、ひざを伸ばしたときにスムーズに腰の回転につなげられる
Drill 1
上げたかかとを踏み下ろして振る
Drill 2
左足をステップして打つ
週刊ゴルフダイジェスト2021年8月17日号より