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【石塚祥利が気づいたパットの本質】<前編>高3でイップスを発症し試合中に左打ちに!?

今年の『KBCオーガスタ』の最終日の優勝争いで、パッティングだけ“左打ち”ということで注目が集まった石塚祥利。実はイップスになったことでパットを左打ちに変更して戦っている。左打ちにしたことで気づいたパットの極意とは?

PHOTO/Tadashi Anezaki THANKS/芥屋ゴルフ倶楽部

解説/石塚祥利

いしづか・しょうり。2003年生まれ。福岡出身。芥屋ゴルフ倶楽部所属。2021年にツアープレーヤーに転向。高校3年のときにパッティングだけを左打ちにしてイップスを克服。高校卒業後、プロテストに合格。今シーズンは台湾ツアーで戦い、来季も台湾ツアーを中心に日本でのシード獲得を狙う

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イップスになり
試合中に左打ちに転向

GD 高校3年の時にイップスになったそうですね。

石塚 実はイップスは中学2年の時から予兆はありました。高3の試合で前半のハーフで1メートルを3ホール連続で3パットして完全にイップスになりました。手が動かずゴルフにならないと思って、試合中でしたけれど後半の9ホールを左打ちでやりました。

GD そうだったんですね。そこからずっと左打ちですか?

石塚 はい。左打ちなら手が動いてくれたので。でもそのおかげでパッティングで大切なことがわかったんです。

GD 今回はそこを教えてもらいたんですが、ポイントは何だったんでしょうか。

石塚 インパクトの形を考え始めヘッドをボールにどう当てるかばかり考えていたら、インパクトが緩んでイップスになりました。そこで左打ちにして気付いたことは“順回転の良い転がりのボールを打つ”ことでした。そのためには『力感・ヘッド軌道・鈍感さ』が必要だったんです。

GD 今は完全にイップスは克服されたんですか?

石塚 完全ではありませんが、守るべきポイントがわかっているので手が動かなくなることはありませんし、逆にパットの本質がわかったので武器にしています。

石塚の左打ちストローク

石塚が使用するのはスコッティキャメロンのL字マレット。ボールを包み込むような感覚でストロークできるイメージが湧くので早くボールが順回転になる良い転がりの球が打てるという

Point
肩、腕、ヘッドが連動して体全体で動くのが理想

入れたい気持ちが強くなると、ヘッドの動きやインパクトの形などの部分的なところばかりに意識が行ってしまい、スムーズにストロークができなくなる。インパクトの形にこだわらず、体全体でストロークすることを意識するとパットが良くなってくる

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週刊ゴルフダイジェスト2025年12月9日号より