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【教えて! なっち先生】Vol.34 バックスウィングで重要な2つの動作「胸を回す」「右ひじをたたむ」

スウィングの前半部分、バックスウィングで行うべき「2つの動作」、胸を回す動きとひじをたたむ動きについて、ゴルフイラストレッスンでお馴染みのプロゴルファー・大谷奈千代にイラストを交じえて詳しく解説してもらおう!

>>前回のお話はこちら


Lesson 34
バックスウィングで
大切な“2つの動作”


今回のテーマは、アドレスからトップにかけてのバックスウィングです。バックスウィングの動作は大きく分けて「胸を回して」「ひじをたたむ」2つの動きによって作られ、上手くいくとナイスショットの可能性が格段にアップします。

今回は、そんなバックスウィングで行うべき2つの動作と重要性について、イラストで解説していきましょう!

まず始めに、クラブが腰の高さまで上がるハーフウェイバックのポジションまでは、①胸と腰を回すことでクラブを持ち上げます。

しかし、どこまでも体を回し過ぎてしまうと、軸ブレなどの原因となり、切り返し以降のダウンスウィングに悪影響を及ぼすので注意が必要です。 


ハーフウェイバックまでは胸と腰を回すことでクラブを持ち上げていく。ただし、回し過ぎて、軸がブレてしまわないように注意

ハーフウェイバック以降は、②右ひじをたたむ動作によってクラブを持ち上げます。体の構造上、ひじは曲げ伸ばしの一方向にしか動かないことが特徴ですから、ひじをたたむ際はひじの向きが大切です。

ハーフウェイバック以降は、右ひじをたたむ動作でクラブを上げていく。その際のポイントは右ひじが下を向いていること

右ひじは下を向くことで正しくたたまれる 

ハーフウェイバックのポジションで右ひじが下を向いていれば、右ひじを正しくたたむことができるようになります。一方向にしか動かない利点は、正しくひじをたたむことができれば、正しいスウィング軌道が保証される点にあります!

このひじをたたむ動作はとても大切なのですが、多くの方はひじをたたむ作業がおろそかになっているようです。ハーフウェイバック以降、右ひじのたたみがおろそかになると、トップに向かってひじを引いた動作でクラブを持ち上げる体勢になってしまいます。

こうなってしまうと、一見キレイなトップに見えても、実際はひじを引いているので、胸が回っていない状態でトップを迎えている捻転不足になってしまいます。

また、バックスウィングで右ひじをたたむことができないと、切り返し以降のダウンスウィングでも右ひじが外側を向いてしまうので、クラブがアウトサイドからしか振り下ろせなくなってしまいます。

ひじが外側を向いてしまうと、肩も浮いて前に出てしまうので、よく見かける右肩をかぶせながら上体を突っ込ませてしまうエラーにつながってしまいます。こうなってしまうと、クラブと体がバラバラに動いてミスショットが出やすくなってしまうので注意が必要です。

右ひじをうまくたためないと外側を向いてしまい、捻転が不足してアウトサイドイン軌道の原因になる

改善方法はひじをたたむことです! バックスウィングで右ひじをたたむことができれば、ダウンスウィング以降、右わきが締まったまま右ひじが曲がった状態でインパクトを迎えられるようになってきます。すると、体とクラブの動きが同調するようになり、ナイスショットの確率がグッとアップします! お心当たりのある方はぜひ参考にしてください!

ハーフウェイバックまでは胸と腰を回してクラブを上げ、ハーフウェイバック以降は右ひじが下を向くように、たたむ動きでクラブを上げていこう

大谷奈千代

1984年、神戸市出身。JLPGAトーナメントプロ&ティーチングA級。関西を中心にレッスン活動を行う

週刊ゴルフダイジェスト2025年11月25日号より