【教えて! なっち先生】Vol.28 左へのミスに悩む人は“左わき”を見直そう
大谷奈千代のイラストレッスン
左へ曲がるドローやフックが持ち球のゴルファーが、左サイドのバンカーやOBを怖がって右に打ち出そうとすると「さらなるミスの原因になります」と言うのは、プロゴルファー・大谷奈千代。イラストを交えて詳しく解説してもらおう!

>>前回のお話はこちら
- フォロースルーで左ひじが引けると、スライスの原因となり、縦の距離感も合いにくい。なぜ左ひじが引けてしまうのか、左ひじを正しいポジションに収めるためにはどうすればいいのか。プロゴルファー・大谷奈千代に、イラストを交えて詳しく解説してもらおう! >>前回のお話はこちら Lesson 27フォローで左ひじが引けるチキンウイ……
Lesson 28
左へのミスに悩む人は
「左わき」を見直そう
持ち球はドローボール。しかし、調子が悪くなってくると強いフックボールが出てしまう方は、左サイドがバンカーやOBの状況では大ピンチです。
左サイドを避けたい状況で、左にクラブを振り抜いてしまうと、左に打ち出してしまいそうで怖い気持ちになってしまいますよね。精神的に左サイドが怖くなってしまうと、ついついクラブを右に振り抜いてしまいます。こうなってしまうと、結果的にインサイドアウトの軌道になってしまうので、フェースが返ると左曲がりの強い大きなフックボールになってしまいます。
大きなフックボールが出てしまうと、今度はもっと左が怖くなってしまいますから、さらに右サイドに振り抜いてしまうので、今度は右打ち出しのプッシュアウトのミスまで引き起こしてしまいます。こうやって右に振り抜くインサイドアウト軌道が強くなってしまうと、そのうちボールは右に飛んでいったまま戻ってこなくなってしまうなんてことも起こります。
インサイドアウト軌道になってしまうと、左わきがあいて手元が浮く癖がついてしまいます。この癖が強くなると、大不調に陥ってしまうので注意が必要です。今回は、そんな悪癖を予防したり、改善するために効果的な練習方法をイラストで解説していきましょう!

スウィングで大切なのは
左わきが締まっていること
ゴルフスウィングは軸回転運動ですから、回転運動に沿ってしっかり左に振り抜くことが大切です。正しいオンプレーン軌道は、イラスト2のAのように左わきが締まったままフィニッシュまでスウィングすることで達成されます。
しかし、Bのように左わきがあくと、左肩が浮いてしまうので、骨格のポジションが回転運動の妨げになってしまいます。こうなってしまうと、結果的に左ひじが外側を向き、手でクラブを持ち上げるしかできなくなってしまうので注意しましょう。左わきが締まっていることはとても大切です。肩甲骨のポジションは軸回転運動に大きな影響を与えるのです。

左サイドの軌道確保で効果的なドリルは、左わきにヘッドカバーを挟んだままスウィングすることです。スウィングの振り幅はハーフスウィングでOKです! イラスト3のAのようにヘッドカバーが落ちることなく、インパクト直後のフォローで左わきがしっかり締まっていれば、回転運動に沿ってしっかり左に振り抜いていくことができるわけです。
一方、Bのように左わきがあいて手元が浮いてしまうと、ヘッドカバーが落ちたり、落ちそうになってしまいます。これは、インサイドアウト軌道になっている証拠なので注意しましょう。この左わきを締めるドリルは、多くのプロゴルファーが取り入れています。ぜひ参考にしてみてください!


大谷奈千代
1984年、神戸市出身。JLPGAトーナメントプロ&ティーチングA級。関西を中心にレッスン活動を行う
週刊ゴルフダイジェスト2025年10月14日号より


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