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【ゴルフジム】「当たらなくなったときに、なぜ当たらないのか分からない」

読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「最初は当たるのにだんだん当たらなくなる」というもの。その解決法とは?

PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/江連忠ゴルフアカデミー(ETGA)東京校

教える人/青山裕美

あおやまゆみ。71年生まれ、東京都出身。95年から江連忠に師事し、09年、JLPGAティーチングプロA級を取得。個性を重視し、結果が出せるポイントを的確に把握して指導する手腕に定評がある

<今週のお悩み>
「最初は当たるのにだんだん当たらなくなります」

池内絵理さん(身長163cm/ゴルフ歴6カ月/ラウンド未経験)
アドレスでとくに上半身に力みが見られる(1コマ目)。当たらない状態が続くと、当てるために「しっかり構えなくては」という意識が生まれ、余分な力が入りやすくなる。アドレス、始動はできるだけリラックスした状態が望ましい

池内 当たらなくなったときに、なんで当たらないかがわからないんです。

青山 池内さんの場合、クラブを「上げる」ということに意識が向き始めると、それが力みになってクラブ軌道が不安定になるみたいですね。「上げなきゃ」と思うと、クラブと一緒に腕も大きく上げてしまいがちですから、トップが伸び上がった形になりやすいです。

池内 力が入ってしまう感じは確かにあります。

青山 始動のときに腕や手首がリラックスしていると、ヘッドの重さとか「てこの原理」を使って上げられるので、バックスウィングの中間地点くらいでは手元よりヘッドがやや高い状態になります。ところが、池内さんの場合はヘッドも手元も高くなっています。

クラブ全体を上げようとしすぎです

始動で丁寧にクラブを上げようとするほど、腕を持ち上げる動作が大きくなり、重心が上ずって上体も起きやすい。それによって、トップでのクラブの角度がばらばらになり、ダウンスウィングの軌道が定まらない

池内 つまりそれが、力んでいるかどうかの目安になるということですね。

青山 そういうことですね。ヘッドの重さとか遠心力を使って上げる感覚をつかむには、誰かにシャフトを押してもらうのが一番わかりやすいと思います。私がやってみますので、池内さんはできるだけ腕の力を抜いて、押されたクラブの勢いを利用してそのままトップまで上げてみてください。

池内 トップまでこんなにスムーズに上がったことがないです。

青山 池内さんは、切り返しで左サイドを最初に動かすのが上手なので、そうやってスムーズにトップまで上げられれば、当たる軌道で下ろせる確率がぐんと上がると思います。

これで解決!
「ヘッドの重さを利用して
 なるべく力を使わずに上げよう」

始動で誰かにシャフトを押してもらい、その勢いを利用してテークバックすると、無駄な力みを抜きつつ、ヘッドの重さと遠心力を使って上げる感覚がわかる。慣れたら、一連の動作でそのままボールを打つ

Point 1
トップのクラブの角度を揃える

気持ちよくダウンスウィングに入れるトップでのクラブの角度を探し、そこから逆算して(そこをゴールとして)テークバックする。トップの形が一定になると、切り返し以降も安定しやすい

Point 2
テークバック途中では
ヘッドが手元より高くなる

腕や手首から無駄な力が抜けていると、始動からほどなくしてヘッドの重さによって自然なコッキングがスタートするため、ハーフウェイバック(テークバックの中間地点)ではヘッドが高く、手元が低くなる

週刊ゴルフダイジェスト2025年10月7日号より

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