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3打縮まる!「カートナビ」活用法<前編>グリーン形状は“ティーショットを打つ前”にチェックすべし

今や当たり前となったカートナビだが、実は多くの人が、しっかりと活用できていないとプロコーチの泉岡翔氏は言う。スコアアップにつながるカートナビの有効活用法を教えてもらおう。

TEXT/Kosuke Suzuki PHOTO/Takanori Miki、Hiroaki Arihara、Shinji Osawa ILLUST/Masaki Yamazato

解説/泉岡翔

横田真一などのプロキャディの経験を経てティーチングプロに転身。最新機器を駆使した科学的なレッスンが高い人気を誇る。「FOXY GOLF」代表

模範解答を持たずに
コースに挑むのは無謀!

近年ほとんどのゴルフ場で導入されているカートナビだが、これほどまでに便利な文明の利器を活用せずにムダにしている人が多すぎると嘆くのは、東京・麻布の「FOXY GOLF」代表で、プロキャディの経験も豊富な泉岡翔コーチ。

「アマチュアの方は、カートナビをピンまでの距離を表示する機器くらいに思っている人が多くて本当にもったいない。多少活用してもせいぜいピン位置の確認程度。ものすごく便利な道具が手軽に使えるのに、まさに宝の持ち腐れです。これを情報収集に活用すれば、絶対にスコアアップにつながりますよ」

泉岡コーチは、まずティーショットを打つ前に「グリーン」ボタンを押してほしいと話す。こう言うと「ティーショットを打つ前にグリーンなんて、取らぬ狸のなんとやら……」と言い出す人が多いが、このほんのひと手間がマネジメントの質を劇的に向上させると言う。

「プロは必ず、ティーショットを打つ前にそのホールを攻略するベストルートを想定します。実行できるかどうかは別問題で、まず最初に『模範解答』ともいえる理想のルートを考えなければマネジメントのスタートラインに立つこともできません。その土台となるのがグリーンの確認なんです」

グリーンチェックの際に見るべき最重要ポイントは、グリーンの形状だ。多くのグリーンはまん丸ではなくいびつな形状だし、周囲にバンカーなどもある。これらの情報からグリーンの「入り口」を探すのだ。

「ポイントは、グリーンを“長く”使えるルートを探すこと。グリーンをタテ方向に長く使えれば、バンカー越えのリスクも減り、タテ距離がズレたり当たりが薄くてもグリーンキャッチの確率が上がります。『ショットが下手だから事前に想定してもムダ』ではなく『ショットが下手だからこそグリーンをやさしく狙う準備が必要』なんです」

グリーンの「入り口」が見つかれば、次はそこに到達するためのショットルートを逆算する。ここでのポイントは、コースを対角線状に使うほうが狙いが広くなってやさしいということ。自然と、ジグザグのベストルートがカートナビ上に浮かんでくるというわけだ。

「まずはこうやってグリーンから逆算して理想のルートを見つけること。マネジメントはすべてここから始まります。そのためにカートナビはものすごく有用な道具なんです」

Step 1
グリーンを「長く使う」ために形をチェックする

ティーショットを打つ前に、カートナビでグリーンの形状をチェック。グリーンの「入り口」を見つけることが大事な作業

グリーンをタテに使えれば、ハザードを避けられ、タテ距離のズレや多少のミスが出てもグリーンキャッチ率が上がる。ティーショットを打つ前に想定しておくことが大事で、ショット力が低い人ほどこの恩恵は大きい

Step 2
グリーンの“入り口”から逆算してジグザグルートを設定しよう

グリーンをタテに使える“入り口”が見つかったら、そこから逆算していけば自ずとベストルートが決まる。コースをジグザグに進むほうが狙いを設定しやすく、コース幅も広く使えてやさしくコースを攻められる

ジグザグ中継点までの距離をチェック

タッチパネルで指定したポイントまでの距離が表示できるカートナビなら、想定するジグザグの中継点までの距離をチェックしておこう

>>後編はこちら

月刊ゴルフダイジェスト2025年8月号より