【読者記者】No.1907「アイアンで右に弱い球が出る。ハンドファーストを意識しているつもりなのですが…」

読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「アイアンのつかまりが悪い」というもの。果たして解決方法は?
PHOTO/Norio Tsuburaoka TEXT/Daisei Sugawara THANKS/Bull Golf


読者記者No.1907 元木美穂さん
●会社員 ●ゴルフ歴/5年 ●ベストスコア/89 ●平均スコア/95 ●154㎝ ●ドライバー飛距離/165ヤード
先生/加藤颯
98年生まれ、埼玉県出身。大学卒業後、競技ゴルフに転向し、わずか2年でPGAティーチングプロ実技試験合格。ツアープロを目指しつつ、レッスン活動を行う。オールデイゴルフ所属

元木さんのお悩み
「アイアンのつかまりが悪い」
コースで右にふらふらっと弱い球が出ることが多いです。ハンドファーストの度合いが足りないのでしょうか?
トップからフォローにかけて、腕(クラブ)の運動量に対して体の回転量が少ない(2~4コマ目)。とくにインパクト直前ではもっと腰を先行回転させたい
元木 ハンドファーストで当ててるつもりなんですが……。
加藤 逆にハンドファーストで打ちたい気持ちが強すぎるのかもしれません。そうなると手でハンドファーストを作りにいってしまうので、フェースが開くんですね。
元木 あ、だからボールが右に出るんですね。
加藤 そういうことです。たとえば、アドレスの状態から腰を回してインパクトの形にすると、勝手にハンドファーストになって、なおかつフェースはスクエアのままですよね。スウィングの中でその形に戻せれば、ちゃんとつかまった強い球になるということです。
元木 なるほど。
加藤 ハンドファーストに打ちにいきすぎると、必要以上にタメが強くなりがちなので、あえて早めにクラブをキャストする(ためをほどく)ような意識があるといいかもしれません。

<問題点>
ハンドファーストを手で作っている
手だけを目標方向にずらしてハンドファーストの形を作ると、フェースが開いてしまう(写真)。これだとボールは右に出やすくなる
記者「ペラッと右に出ることが多いです」
プロ「正しいインパクトの形を覚えましょう」

記者「体を回して切り返す感覚が出ません」
プロ「手を下向きに下げるのがコツです」

Point
少し早めにリリースを始める

過度なハンドファーストの意識があると、タメを作りすぎてリリースが遅れやすい。少し早めにヘッドを投げ出すイメージを持つといい
Point
肩を開かずにインパクト

手を前に出してハンドファーストを作る人は、それに伴って肩が開きやすい。インパクトでは肩を閉じ、腰は開くというのが基本
Drill
スプリットハンドでボールを打つ

両手の間隔を離して握ると、肩を開かずにクラブをリリースする感覚がつかめる。腰を早く開くほど、引っかけずに打てることもわかる
Drill
20秒かけてスウィングする

<取材後記>
ゆっくり振るとお腹が苦しい
1スウィング20秒のドリルをやってわかったことは、ちゃんとスウィングするとお腹が苦しいということです。今まで「あまり体幹が使えていなかったんだな」と気づかされました
月刊ゴルフダイジェスト2025年7月号より