【ゴルフジム】「始めて1年。なかなか芯に当たりません」

読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「なかなか芯に当たらない」というもの。その解決法とは?
PHOTO/Hiroshi Yatabe TEXT/Daisei Sugawara THANKS/DHスタジオ世田谷 ゴルフ&ボディケア


教える人/白石尚子
しらいしなおこ。福岡県出身。高校卒業後、静岡県のゴルフ場で研修生となり、04年プロ入会。スウィングの問題点を的確に指摘し、やさしい表現で指導する。東京・世田谷区の「DHスタジオ世田谷」をはじめ、埼玉県近郊、静岡県沼津市などでレッスン中
<今週のお悩み>
「なかなか芯に当たりません」
●井上淳一さん(身長176cm/ゴルフ歴1年/ベストスコア130/ラウンド回数3回)
トップで右わきを空けながら、シャフトを縦にして持ち上げているため、ダウンスウィングの初期にクラブが正しいプレーンに戻りづらい。また、インパクトで重心が右に残り、ボールを「上げよう」としてすくい打ちになっている
井上 まだ始めて1年ですが、なかなか芯に当たらなくて……。
白石 右手のグリップを、ちょっと下から握りすぎているのが気になりますね。そうすると右手首と右ひじが使いにくくなるので、テークバックやダウンスウィングの動きがすごく窮屈になります。
井上 ダウンスウィングで、思った通りにクラブが動かない感じはあります。
白石 胸の前でクラブを立てて構えて、剣道の「面」を打つ感じで上下に動かしてみてください。上げるときはひじから曲げて、下ろすときはひじを伸ばしながら、手首のスナップも使う感じになりますよね。そのときのグリップの形はどうなってますか?
井上 両手ともグリップを上から握る感じですね。
白石 グリップはそのままにして、今度は「餅つき」するみたいにヘッドを地面にドンと下ろしてください。その形がアドレスの原形です。テークバックするときは、さっきみたいにひじから曲げるイメージで上げてみましょう。

ヘッドを自由に扱える握り方になっていません
グリップの下側から右手をあてがって握るほどテークバックで右ひじが背後に引けやすく、トップでシャフトが立った状態になりやすい。この状態になると、ダウンスウィングで右ひじ、右手首が動きづらくなるため、クラブを狙い通りにリリースするのが難しくなる
「餅つき」ができる握り方にする
胸の前でクラブを垂直に立てて持ち、「餅つき」の要領で下向きに振る場合、両手ともグリップの上側から握る形になるのが自然。この状態だとひじが自由に動く。前傾してヘッドを地面に付けると正しいアドレスになる

井上 ヘッドが抵抗なくスッと上がります。
白石 今までは、ひじが動きづらかったのでクラブを下向きに振りづらかったと思いますが、そういうふうに上げられるとダウンスウィングで自然にリリースが起こりやすくなります。リリースの感覚は、ヘッドカバーを両手で地面に投げつけてみるとわかります。
井上 ちゃんと上から打ててる感覚があります!
これで解決!
「右手首と右ひじを使いやすい
アドレスを身に付けよう」

Point 1
右ひじを背中側に引かない

テークバック時に適切なタイミングで右ひじを曲げると、トップでクラブが適度に寝た状態になる。右ひじが曲がらずに、背後に引けた形になると、トップでクラブが立ちすぎてしまう
Point 2
インパクトまでは下向きに振る

とくにアイアンの場合は、クラブを下向きに振ってボールをとらえることが必要。ひじや手首を柔らかく使い、クラブ自体の重さを利用してリリースすると、ヘッドを上から下ろせる
週刊ゴルフダイジェスト2025年6月10日号より
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