【ゴルフジム】「アプローチの距離感がまったく合いません」

読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「アプローチの距離感が合わない」というもの。その解決法とは?
PHOTO/Hiroaki Arihara TEXT/Daisei Sugawara THANKS/イーストゴルフスクール


教える人/中村香織
なかむらかおり。86年生まれ、京都府出身。07年、プロ入会。13年に国内女子ツアーシード権獲得。19年に自身のスクールを設立、レッスンの道へ。「イーストゴルフスクール」を中心に活動中
<今週のお悩み>
「アプローチの距離感がまったく合いません」
●伊藤智子さん(身長156cm/ゴルフ歴20年/ベストスコア96/平均スコア110)
テークバック〜ダウンスウィングでは手首を固めたままで、インパクト以降で急に手首が曲がっている。もう少し、ヘッドの重さを利用して、振り子のようにクラブを動かせると、不必要にヘッドスピードを上げずにボールをヒットできる
伊藤 アプローチがとにかく苦手で……。
中村 クラブの支点の使い方がよくないみたいです。そういう場合は大抵、左手が悪さをしていますから、最初は右手1本でやってみましょう。右手の親指と人さし指でクラブをつまんで、振り子みたいに揺さぶるときの「支点」に注目してみてください。
伊藤 振り子が(目標方向に)揺れる瞬間に、ちょっとだけ左(=目標方向)に引っ張ってますね。
中村 その通りです。それを今度はちゃんとクラブを(右手だけで)持ってやってみます。空中でポンポンと何かを軽く叩くみたいにして、小刻みにヘッドを動かしてみましょう。右手の甲側に重さがかかるのを感じてください。その感覚がわかったら、今度はそれを下に向けた状態で叩きます。インパクトバッグなんかを、ポンポンやるとわかりやすいです。
振り子の支点をうまく使えていません

伊藤 手元を引っ張った後に、ヘッドが遅れてポンとバッグを叩く感じですね。今までの、手元からヘッドまでがひとかたまりで動く感じとは全然違います。
中村 もうひとつ、足を固めすぎなのも気になります。小さいスウィングでも交互に足踏みするような感じで、足でリズムを作りながら打つほうが、バランスがよくなります。
伊藤 アプローチは足を固めて打つものだと思ってました! 確かに、足を動かしたほうが、そんなに力を使わずに(クラブの)振り子を動かせますね。
これで解決!
「クラブの自然な振り子を
邪魔しないように振ろう」


右手1本でボールを打つ
多くの右打ちのゴルファーの場合、右手だけでボールを打つほうが、自然な支点(手首)の動きになりやすい。切り返しで一瞬早く手元を目標方向に引っ張ることで、その後はヘッドが「自分で」自然な円弧で落下する
Point 1
ヘッドを浮かせて空中で揺らす

ヘッドを空中に持ち上げ、小刻みに左右に揺らす。手首を固めた状態ではヘッドをうまく揺らせない。切り返しで一瞬、右手首の甲側にクラブの重さを感じると揺らしやすくなる
Point 2
空中の物体をクラブで叩く
クラブを右手で逆さに持ち、空中にある何かを小刻みに叩く。ちょうど「はたき」でほこりをはらうイメージ。先端が動かしやすい右手の握り方、手首の動かし方がわかる

Drill 1
前に進みながらクラブを振る

アプローチが苦手な人ほど、下半身をがっちり固めてしまいがち。クラブを連続で振りながら、左右の足で1歩ずつ前に進む。足でリズムを取りながら振る感覚が身につく
週刊ゴルフダイジェスト2025年6月3日号より
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