【読者記者】No.1904「ショートアイアンで球が引っかかってしまいます」

読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「ショートアイアンで球が引っかかる」というもの。果たして解決方法は?
PHOTO/Hiroaki Arihara TEXT/Daisei Sugawara THANKS/学芸大ゴルフスタジオ


読者記者No.1904 小貫裕一郎さん
●58歳 ●会社員 ●ゴルフ歴/4年6カ月 ●ベストスコア/85 ●平均スコア/100 ●176㎝・69㎏ ●ドライバー飛距離/200ヤード
先生/西澤優子
大分県出身。森守洋プロが主宰する「森ゼミ」に入会し、インストラクターの道へ。東京・目黒区の「学芸大ゴルフスタジオ」コーチ。ゴルフを長く楽しむために、効率がよく、体への負担が少ないスウィングを指導

小貫さんのお悩み
「ショートアイアンで引っかける」
アイアンで引っかけフックが出ます。とくにショートアイアンで引っかけてしまうので、グリーンに乗る確率が低いんです。
インパクト直後のフェースの向きがかなり閉じているのがわかる(4コマ目)。アイアンで狙ったところに打つなら、もう少しゆるやかなフェースターンにしたい
小貫 アイアンの打点が安定しなくて、ダフリやトップが出ます。球筋で言うと引っかけが多いです。
西澤 いわゆるアーリーリリースで、インパクトの時点でフェースが返りすぎているのが、引っかけの原因ですね。たとえば、右足の前くらいからヘッドを引きずったままフォローまで進めると、インパクトでは必ずハンドファーストの形になりますよね? そのイメージから逆算してスウィングできると、アイアンのコンタクトがよくなるんです。
小貫 グリップに力が入っていると、ダウンスウィングでタメが作りにくいので、インパクトがハンドファーストにならないですね。
西澤 そうなんです。右手の中指と薬指だけで引っかける感じで上げて、トップは右手の付け根のところにクラブの重さがかかるのを感じられると、タメを作って下ろしやすいです。

<問題点>
リリースのタイミングが早い
最下点がボールの先になるインパクトを目指そう
ダウンスウィングで早くリリースが始まるほど、フェースが閉じる度合いは強くなりがち。逆にタメを長く維持できれば、ハンドファーストにインパクトしやすい

記者「タメとリリースがうまくできません」
プロ「右手の使い方を変えるといいんです」

クラブを逆さに持つとリストの使い方がわかる

ダウンスウィングのタメは「作る」のではなく、自然にできるもの。手首の力を抜き、クラブの重さを利用して振ることで、タメのあるダウンスウィングになる
Point 1
ヘッドを引きずるイメージで振る

右足の前付近にヘッドを「置き」、ヘッドを持ち上げないようにしながらフォローまで滑らせる。ハンドファーストに当てる感覚がつかめる
Point 2
クラブをなるべく寝かせずに下ろす

トップから手元を真下方向に引き下ろすイメージだと、クラブが素早くオンプレーンの状態になってタメを維持しやすい。手元を目標方向に振ると、ヘッドは早く落ちてしまう
Drill
右手1本でクラブを振る

右手1本で素振りをしたり、ボールを打ったりすると、タメとリリースの感覚がつかめる。これを邪魔しないように左手を添えると、通常のスウィングになる
<取材後記>
すくう感覚がなくなった
普段は自分でも「すくい打ち」になっている感覚があるんですが、それがなくなってきた気がします。右手の感覚を生かしたら、ハンドファーストに当てられて気持ちよかったです。
月刊ゴルフダイジェスト2025年6月号より