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【風を制するアイアンショット】<前編>風の向きと強さを判断するコツ

ゴルフは自然と闘う競技だが、なかでも目に見えない「風」は厄介な敵。風を正しく読み、上手く攻略するための方法を教えてもらおう。

TEXT/Yumiko Shigetomi PHOTO/Tadashi Anezaki THANKS/プレステージCC

解説/勝俣陵 かつまた・りょう。2016年、日本大学3年在学時に出場した「埼玉オープン」で、プロもいる中で優勝。翌17年プロ転向。初優勝が待たれるショットメーカー。埼玉県出身の29歳。ロピア所属

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風を知って
上手に利用しよう 

アマチュアは雨のゴルフを嫌うが、プロたちは風を嫌がる。

「プロにとっては風が一番の敵です。例えば距離でのジャッジミスはほぼないですが、風のジャッジは本当に難しくて、100%読み切ることはなかなかできません。風を読むのが上手いキャディさんを選んで契約するプロもいるくらいです」

プロは風の影響でスコアが左右しそうだが、アマチュアはそれ以前のレベルの問題だから、そこまで気にしても意味がないのではないだろうか……。

「そんなことはありません。例えばパー3で左後ろからの風のときに、右端にティーアップして左に打ち出すとアゲンストになってしまうけど、左端にティーアップして打てばフォローになって距離を稼げます。アマチュアの方はそういうことを考えないでプレーしていて、すごくもったいないなと思うんです」 

確かにティーアップの位置でアゲンストとフォローが変わるなら、それは利用したほうが得策だ。あとは風向きの読み方とか、どれくらいの向かい風で番手を上げるとか、知らないで損している部分は多そうだ。

「風向きに関しては僕は必ず朝の天気予報で確認してその日の基本の風をコースメモに書き込んでいます。それプラス現場判断。強さは完全に僕個人の感覚ですが、芝を飛ばしてみて3mくらい先に落ちたらクラブを1番手上げるというイメージです」

風向き
“基本”の風+“現場”の風

現場の風は地上と上空で違ったり、ボール地点とグリーン上で違ったりすることがあるから、複数確認が必要。とくに木の上の枝の揺れ方は、弾道の頂点付近の風だから参考になる

天気予報で1時間ごとの風向きをチェック

朝の天気予報で1時間ごとの「南東の風」などの風向きをコースメモに書き込んでおく。ただし、山に囲まれたコースは参考にならない場合もあるから注意が必要

風の強さ
芝が3メートル飛んだら番手を1つ上げる 

アゲンストのときどれくらいの強さで番手を上げるかは人それぞれだが、勝俣流は芝が3m飛んだら1番手が目安 

狙い方
風とケンカさせず風に乗せる  

横風のときにどう狙うかはピンポジション次第だが、基本的には風とケンカさせると距離が落ちてしまうため、乗せて狙っていく。「不安なときは必ず保険をかけてセンターを狙っています」(勝俣)

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月刊ゴルフダイジェスト2025年6月号より