【ゴルフジム】「ユーティリティでダフリやトップが出ます」

読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「ユーティリティでダフリやトップが出る」というもの。その解決法とは?
PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/アワーズゴルフスクール


教える人/鈴木慶樹
すずきよしき。75年生まれ。29歳からレッスン活動を開始し、延べ7000人以上に2万回以上のレッスンを実施。21年、「アワーズゴルフスクール」設立。「うまく打てる喜びを理解してもらいたい」という理念でレッスン中
<今週のお悩み>
「ユーティリティで
ダフリやトップが出ます」
●大塚政之さん(49歳/身長167cm/ゴルフ歴2年/ベストスコア105/平均スコア110)
トップからボールに対して直線的に手を引き下ろしているため、ヘッドが思うように「落ちて」こない(3~4コマ目)。ユーティリティを含む長い番手は、もう少し早めにヘッドを振り出して円弧を大きくし、入射角をゆるやかにする必要がある
大塚 ユーティリティがうまく当たらないんです。
鈴木 ヘッドをボールにぶつけたい気持ちが出すぎているスウィングです。トップで手と顔が近くて、そこから急角度でクラブを下ろしすぎていますね。
大塚 ヘッドはなるべく直線的にボールに向けて下ろすのがいいのかと……。
鈴木 ヘッドにはなるべく大きな円弧で動いてもらうほうが、少ない力でボールにパワーを伝えられます。トップで手を顔から遠ざけるように上げて、そこからヘッドを外側(飛球線後方)に振り出すように下ろしてみてください。
大塚 アーリーリリースのような感覚になりますが、これでいいんでしょうか。
鈴木 円弧を大きくするほうが優先です。それに、腕を振るとそれに応じて体も回るので、結果的にそれほどアーリーリリースというわけでもないです。逆に、先に体を回す意識が強すぎると、腕が振られにくくなる(ダウンスウィングで手元を引き付けすぎて、いわゆる振り遅れ状態になる)ので、円弧が小さくなって当てにくくなるんです。
円弧を小さくして振りすぎです

大塚 確かに、腕を振ることで軸が安定する感じがあります。
鈴木 ひもにつながった重りをくるくる回すとしたら、手元の動きは小さくしなくちゃいけないですよね? つまり軸を「細く」するということです。スウィングも同じで、たとえば、両足を揃えて素振りをすると、細い軸で腕を振ることの大事さがわかると思います。
これで解決!
「円弧が大きくなるように
ヘッドを動かそう」

ヘッドが描くことができる最大半径の円弧をイメージして、それをなぞるようにヘッドを下ろす。リリースは割と早い段階でスタートさせないと、大きい円弧で振れないことがわかる
Point 1
トップでは手と顔を遠ざける

トップで手が顔に近くなるほど、ダウンスウィングの円弧は小さく(入射角がきつく)なりやすい。手を顔から遠ざけて上げると、大きな円弧で下ろせる
Point 2
手元を小さく動かすと遠心力が大きくなる

棒の先に重りの付いたひもを付け、ひもがピンと張るようにしてくるくる回す。手元を小さく動かすほうが遠心力が強く働くのがわかる
Point 3
体より腕を使う意識が優先

ごく近くにボールを投げる場合は、ほぼ腕だけの動きで完結する(写真左)。まず腕を動かし、出力が強くなるほど体も動かすというのが正しい順番ということ
Drill
両足を閉じてスウィングする

スタンス幅を狭めてスウィングすることで、軸を保ちながらヘッドを大きく振る感覚がわかる。バランスが崩れる場合は、ヘッドよりも手元の動きが大きくなっているということ
週刊ゴルフダイジェスト2025年5月6日号より
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