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【スウィング研究】渋野日向子「インサイド&アッパー軌道がゆるやかに。曲がり幅の少ない自然なドローボール」

米ツアーに本格参戦して4年目となる渋野日向子の最新スウィングを、渋野を昔からよく知るプロコーチの青木翔が徹底解説!

PHOTO/Tadashi Anezaki 撮影トーナメント/2025年ホンダLPGAタイランド
解説/青木翔

渋野日向子 1998年生まれ、岡山県出身。米ツアー本格参戦4年目。2019年以来の米ツアー優勝を目指す

適度なインサイドアウトで
曲がり幅の少ないドローに

トップまでの上げ方が大きく変わりました。以前はバックスウィングを低く上げていたのでシャフトが寝ていました。結果、ダウンスウィングではインサイド軌道がきつくなり、スピンの少ないドローという傾向でした。

しかし現在は、腕が地面と平行になる地点でシャフトが立って上がっています。すると彼女の特徴でもある掌屈(左手首が手のひら側に折れる)がトップで入っても、シャフトが寝すぎることなくダウンスウィングに入れるので、適度なインサイドアウト軌道になり、曲がり幅の少ないドローが打てるというわけです。

もともと彼女はダウンスウィングから調節するような選手ではありませんので、トップまでにスウィングを作ることがキモ。そういった意味では以前の悪い上げ方から改善できています。

また、アイアンシャフトを替えたこともよくなった要因のひとつと言えそうです。少し動きがあるカーボンのMCIに替えたことでシャフトが球をつかまえ、自分が頑張らないスウィングをドライバーでも作れるようになったのだと言えそうです。


アドレス~ハーフウェイバック

スタンスが左向きからスクエアに
「以前はインサイドアウト軌道が強かったため、これを相殺するために左を向いて立つしかなかった。現在はインサイドアウト軌道が適度になったことでスタンスも目標に対してスクエアに構えられていますね」

ハーフウェイバック~トップ

掌屈が生きるバックスウィング
「腕が地面と平行の時点でシャフトが立った状態になっているのでトップを高く作ることができています。彼女の特徴である掌屈を入れてもシャフトが寝すぎず、適度なインサイドからクラブが下りているのがいいですね」

トップ~インパクト

過度なアッパー軌道が改善
「もともとダウンスウィングから右ひざが前に出やすいので上体が浮き、クラブが下から入りやすかった。しかし、シャフトを立てながら上げることで以前よりもクラブが上から入り、過度なアッパー軌道ではなくなりました」

インパクト~フィニッシュ

自然に球がつかまりロスが少ない
「インサイドアウト軌道が強かったため、フォローが右サイドに出ていましたが、現在は左に振り抜けていますし、左ひじが畳めているので自然に球がつかまえられてエネルギーロスも少なくなっていますね」

>>誌面未掲載の正面アングルも!
渋野日向子の1Wスウィングをじっくり見る

月刊ゴルフダイジェスト2025年6月号より