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【スウィング研究】ザンダー・シャウフェレ「悲願のマスターズ制覇へ! 負担の少ない動きを模索」

いま注目すべきスウィングを、連続写真で徹底分析。今回取り上げるのは、昨年肋骨のケガから復帰を果たし、悲願のマスターズ制覇に期待がかかるザンダー・シャウフェレ。

解説/内藤雄士
PHOTO/Blue Sky Photos 撮影トーナメント/2025年ザ・セントリー

ザンダー・シャウフェレ サンディエゴ州立大出身、PGAツアー9勝。21年東京五輪で金メダル獲得。昨年の全米プロ、全英OPでメジャー2勝

トップを高くして
肩を縦回転に

昨年は5月の全米プロで悲願のメジャー初優勝を果たすと、全米オープン7位タイを挟んで、7月の全英オープンでメジャー2勝目。賞金ランキングでもスコッティ・シェフラーに続く2位に入るなど充実した1年を送ったが、オフのトレーニング中に右の肋骨を痛めてしまったといい、今季初戦となったザ・セントリー終了後から約2カ月間ツアーを欠場。ケガの回復に努めていた。アーノルド・パーマー招待で復帰すると、復帰3戦目のバルスパー選手権では12位タイに入った。マスターズを前に調子を上げているシャウフェレのドライバースウィングを内藤雄士プロに解説してもらった。


「23年秋から、クリス・コモの指導を受けて、スウィング改造に取り組みました。その成果もあってか、昨シーズン中のスウィングは23年と比べて劇的な変化を見せました。

大きく変わったのはトップの位置。23年よりも手を高い位置に収めて、軌道がフラットからアップライトに変わり、トップのクラブ向きもややクロス気味になっています。これにより切り返しのループによるタメが強くなり、持ち球だったフェードがドローに変化したのだと思います。前傾は深く重心が下がり、アドレスから大きく変わりましたが、腕や体の運動量自体は大きな変化がありません。クリス・コモがバイオメカニクス(生体力学)を研究したコーチということを考えると、シャウフェレもスウィング改造自体が目的というより、加齢に伴う体への負担を考慮して、ケガをしない体の動かし方をスウィングに取り入れたいと考えて、コモに指導を受けたのだと思います。

オフのトレーニングでケガをしてしまったのは不運でしたが、5年、10年先を見据えてスウィングをアップデートしているように感じる変化なので、しばらくは世界のトップランカーとして活躍が続くはず。好相性のマスターズでの活躍にも期待したいです」

週刊ゴルフダイジェスト2025年4月22日号より