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【ゴルフジム】「アイアンでダフリとトップが両方出ます。インパクトの精度を上げるには?」

読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「アイアンでダフリとトップが両方出る」というもの。その解決法とは?

PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/ダイナミックゴルフ千葉

教える人/齊藤かおり

さいとうかおり。岩手県出身。29歳でゴルフを始め、20年、米LPGAティーチング資格A級を取得。ドラコン競技で342ヤードの日本記録を達成し、世界大会にも出場。ドラコン日本大会10勝。「PASSION GOLF」主宰

<今週のお悩み>
「アイアンでダフリ、トップが両方出ます」

●池田勝治さん(75歳/身長173cm/ゴルフ歴25年/HC18/ベストスコア79/平均スコア92)
アドレスで重心が左サイドにあり、上体が体の中心より左にセットされている。アドレスがこの形だと、インパクトがカット軌道かつ、きつすぎる入射角になりやすいため、打点、球筋とも安定しづらい

池田 インパクトの精度を上げたいんです。

齊藤 アドレスに少し問題がありますね。体の中心のラインを「正中線」といいますが、アドレスでは上体が正中線より少し右にないとダメなんです。

池田 上体が左にずれているということですか。それは自覚がなかった。

齊藤 まず、正中線のところに軸を意識するために、「ぐるぐる体操」をしてみましょう。両手を水平に開いて、体を左右に回してみてください。

池田 はい、ここが体の中心ですね。

齊藤 そのまま真っすぐ前傾すると、上体が真ん中にある状態ですよね? そこから右肩を少し下げる感じで、上体を右にずらして(傾けて)みてください。

打点が安定しづらいアドレスになっています

アドレスが左重心で上体の位置が体の中心よりも左にあると、肩のラインが開いて軌道がカットになりやすい。左重心とカット軌道の組み合わせは、入射角がかなり急になりがちなので、ターフが深くなってしまい、それを避けようとして左ひじが引けやすくなる

池田 あ、これは……いつもの構えた感じとまるで違います。

齊藤 池田さんの場合はもうひとつ、手元を持ち上げすぎているという問題点もあるので、右ひじをリラックスさせて体に引き付ける感じにして、少し手元を下げてみてください。極端なつま先上がりのボールにアドレスするときの腕の形で、そのままヘッドを地面に下ろすとちょうどそういう構えになると思います。

池田 右サイドから「押せる」感じの構えですね。

齊藤 インパクトの形で何か重いものを押すことをイメージすると、上体は必ず正中線より右になります。一番押しやすいところにボールを置くと、打点も安定しますよ。

これで解決!
「アドレスでは上体を
 左ではなく右に傾けよう」

ゴルフは右手のグリップが左手より下になる関係上、アドレスではその分、右サイドが下がる(上体を右に傾ける)のが自然。最初にこの形を作ることで、インパクトでも頭を残しやすくなる

Point 1
右ひじは曲げて体に付けて構える

アドレスで必要以上に手元を上げると、右ひじが伸びて「棒」のようになる(写真左)。腰くらいの高さのボールに対してアドレスすると、自然に右ひじがゆるむので(写真中)、その形のまま前傾すると手元が上がりすぎない(写真右)

Drill 1
右手を開いて左手を叩く

アドレスの形で両手のひらを合わせ、右手だけをテークバックして、左手を叩くように下ろす(写真)。左サイドを突っ込ませずに(上体を左にずらさずに)スウィングする感覚がわかる

週刊ゴルフダイジェスト2025年4月1日号より

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