【“残り100Y”に強くなる】#2「左奥」へのミスを防ぐために桑木志帆が意識していることとは?

確実に乗せたいけど意外と乗らない「100Y」を攻略するには? ここでは、昨年3勝を挙げ一気にトップ選手の仲間入りをした桑木志帆に、自身も課題のひとつにしているという100Yの精度アップに向けた取り組みを聞いた。
TEXT/Daisei Sugawara Masato Ideshima PHOTO/Takanori Miki、Shinji Osawa、Hiroaki Arihara、THANKS/千葉セントラルGC、金乃台CC、ゴルフリゾートSOGA、熊本空港CC、茨城GC

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- 確実に乗せたいけど意外と乗らない「100Y」を攻略するには? ここでは熊本を代表するトップアマの2人に話を聞いていく。 TEXT/Daisei Sugawara Masato Ideshima PHOTO/Takanori Miki、Shinji Osawa、Hiroaki Arihara、THANKS/千葉セントラルGC、金乃台CC、ゴルフリゾートSOGA、熊本空港CC、茨城GC ……
100Yの精度アップが課題
ツアー3勝を誇るトッププロの桑木志帆であっても、“100Y”は難しいと言う。
「100Yはワンピンから2ピンにはつけたい。だからこそ、気持ちが強くなりやすい距離でもあります。昨年は100Yからチャンスにつけられないことが多く、この距離の精度アップが“もうひとつ上”に行くための課題だと思っています。なので、このオフは100Yの精度を上げる練習をしています。100Yだからと簡単に考えているアマチュアが多いですが、私たちプロはスウィングやマネジメントなどこの距離に対してしっかり向き合うことでゴルフのレベルが一段アップするんですよ」
去年の反省1
上からボールをつぶすように打っていた

「私はフェードヒッターなので軌道は基本アウトサイドインですが短い番手ほどカットがきつくなり過度にロフトが立ってしまう。すると左に引っかけて飛びすぎるんです」
去年の反省2
寄せたい気持ちが強くなりインパクトが強く入っていた

「バーディチャンスにつけたいので、どうしてもインパクトで気持ちが入り強くなってしまいます、フェースが返りやすくなり球が左に行きやすなるんです」

重心がつま先寄りに
ならないように
課題克服のための取り組みを教えてもらった。
「私の悪いクセはスウィング中、前のめりになり右肩が前(ボール方向)に出てしまうこと。なので、“重心の位置”がつま先に行かないことを意識しています。つま先側に行くと、体が突っ込みカット軌道が強くなるんです。そうならないために大事なのは、まずアドレス。ここが狂うともうスウィング中は何をしてもダメ。つま先重心にならないために土踏まずに重心を乗せるようにしています。ここで、アドレスがしっかり取れているかのチェック方法があって、左腰を横から強く押してもらうんです。これで、グラつくと正しい位置に重心が乗れていない証拠です。
ボールに近づきすぎたり、カット軌道が強くなりすぎたり、スウィング中の“やりすぎてしまう”悪いクセを“やりすぎない”ように意識して、今は練習に取り組んでいます」
<課題1>上体の突っ込みを防止

腰を押されても耐えられるアドレスにする
スウィング中にボールに近づきやすい形にアドレスの段階でなっていることが多いと桑木。「つま先重心になることで上体が前のめりになりやすい。意識的に土踏まずに重心を乗せるようセットアップするようにしています」

フォローまで右ベタ足を意識
スウィング中、ボールに近づかないようにするために、フォローまで右足はベタ足に。「ここまで意識することで、上体がボール方向に突っ込むのを抑えています」
トップで腕を置いてくるイメージ
「ボールへの意識が強いと切り返しで上半身から動きやすいんです。トップではちょっと“間”を作る意識を持って振っています」

<課題2>カット軌道を抑制
左腕を伸ばして上げる



テークバックで胸を回す
「テークバックで体が回せていないと、手でクラブを高く上げることでトップを作ろうとしてしまいます。私の場合、胸をグッと回すことで理想のトップになってくれます」
<課題3>打ち込み過ぎを防止

左股関節に体重を乗せて回転
切り返し以降、手を使いすぎて右肩が前に出ることも課題。「その原因は下半身を使えていないから。インパクトにかけて左股関節に体重を乗せて回転できれば、腕は脱力して振れます」

胸を張って構える
「試合中、ボールへの意識が強くなると、アドレスで背骨が丸まりやすい。すると、体が動きにくくなり手を使いがち。なので、まず体の正面でクラブを持ってからボールにセット。胸を張ったアドレスが作れます」
- ピンまで残り100Y。「これくらいだったら乗るだろう」と思って打つも意外と乗らないなんて経験、ないだろうか? ゴルフ場で調査をしても、9割近い人がグリーンを外していた。いったいなぜ100Yが乗らないのか、どうすれば乗るようになるのか。プロやトップアマに話を聞いた。 TEXT/Daisei Sugawara Masato Ideshima PHOTO/Takanori Miki、Shinji……
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月刊ゴルフダイジェスト2025年4月号より