Myゴルフダイジェスト

  • ホーム
  • レッスン
  • 【アダム・スコットの教え】<前編>スタート前の練習で意識するのはアライメントとリズムだけ

【アダム・スコットの教え】<前編>スタート前の練習で意識するのはアライメントとリズムだけ

「ジュニアの頃になるべくプロと触れ合う機会を持ったほうがいい」との考えのもと、毎年日本でイベントを開催してくれているアダム・スコット。その内容はジュニアだけではなく全ゴルファーの参考になる教えが満載だった。

TEXT/Yumiko Shigetomi PHOTO/Hiroaki Arihara、Tadashi Anezaki THANKS/ユニクロ、横浜CC

アダム・スコット 教科書のように欠点のない美しいスウィングの持ち主で、44歳になった現在もFedExランク4位T、世界ランク20位と第一線で活躍している。米国14勝、欧州9勝。オーストラリア出身(※データは11月11日)

>>後編はこちら

レンジでミスしても
ガッカリしないこと

この日のイベントはアダム・スコットのショットデモンストレーションからスタート。すると「まずはウォームアップしないとね」と言いながら、さっそく貴重なアドバイスをしてくれた。

「ラウンド前のウォームアップはターゲットをきちんと決めてそこを狙って、リズムだけを意識して打つこと。そしてもしフェードが持ち球なのにフックが続けて出たとしても、それを直そうとしないことが重要だよ」

確かにラウンドでのミスショットを少しでも減らしたくて、ついナイスショットが出るまでスウィングをあれこれと直しながら打ってしまいがち。

「ウォームアップなのにスウィングを変えてしまうと右にも左にも飛ぶようになってスコアメイクが難しくなる。僕はフックが出るなら『今日はフックの日だ』と受け止めるようにしているよ」

ただでさえ安定しない我々アマチュアが、朝の数十球でスウィングを直そうとして躍起になるから余計にショットが乱れるというのは納得の話だ。

「レンジでミスショットが出てもガッカリせずに、リズムとアライメントだけをチェックすること。そしてスウィングはラウンド後の練習で課題を持って修正すること。ウォームアップと練習は違うんだということを覚えておいてほしい」

室内に移動してのトークセッションでは、真面目すぎる日本のジュニアに練習ばかりではなく休むことも大切だと説いた。

「僕は子供の頃からプロになりたかったから、練習もたくさんしたけどダラダラとだらしなく過ごす日もあったよ(笑)」

アダムの教え1
ターゲットを決めて打ちフックしたらそれを受け入れよう

地面にターゲットを指すクラブを1本置いて、アドレスのアライメントも確認しながら打つ。そしてもしフックが続けて出てもそれを受け止めて直さずに、その日のラウンドはフックを基本にマネジメントする

アダムの教え2
いつも同じグリップになるような工夫を

プレショットルーティンでクラブを体の左横で持つ動作をするアダム。「これは左手がストロンググリップになりすぎないようにする工夫なんだ。いつも同じグリップで持つことはとても大切だからね」

アダムの教え3
練習ばかりじゃなく休むことも大切

子供の頃から練習はたくさんしつつもしっかり休む日もあったというアダム。その重要性をわかっていたからこそ、大きな怪我もなく長く活躍できているのだ

>>後編はこちら

月刊ゴルフダイジェスト2025年1月号より