【ゴルフジム】「曲がるのが怖くて強く振れません」
読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「曲がるのが怖くて強く振れない」」というもの。その解決法とは?
PHOTO/Norio Tsuburaoka TEXT/Daisei Sugawara THANKS/オールデイゴルフ馬橋
教える人/内海大祐
うつみだいすけ。76年生まれ、茨城県出身。その人の体格や筋力などに応じた、理にかなったスウィング構築に定評がある。自身が運営する「オールデイゴルフ馬橋」でレッスン中
<今週のお悩み>
「曲がるのが怖くて強く振れません」
●山川貴秀さん(49歳/身長165cm/ゴルフ歴10年/ベストスコア80/平均スコア84)
ダウンスウィングで左腰に力感がなく、やや目標方向に流れていて、ボールに力が十分伝わっていない。左腰の位置だけをずらさないようにしたとしても、いわゆる「腰引け」になって、シャフトが寝すぎてしまう可能性が高い
山川 もう少し飛距離を出して、楽にグリーンを狙いたいんですが、強く振ると曲がってしまって……。
内海 全体的に左サイドだけで振っているような印象です。強く振るなら、もっと右手を使ったほうがいいですね。
山川 確かに、ダウンスウィングは左手で引っ張るイメージが強いです。
内海 もちろん左手も必要なんですが、右手とのバランスが悪いと、切り返した後にクラブが寝すぎてしまって、強く振れなくなるんです。たとえば、右手1本でクラブを振ると、ダウンスウィングでクラブが寝ることはまずありません。その振り方を、両手で持ったときにも再現できると強く振れるようになります。
山川 右手で振る感覚は、今までなかったです。
切り返しでシャフトを寝かせすぎています
内海 それと、左手で振る意識が強い人にありがちなのが、左腰が引けたり、流れたりすることで、どちらもシャフトが寝る動きを強くしてしまいやすいです。トップで誰かに左腰を横から(目標方向から)押さえられているのを想像して、それを軽く押し返すようなイメージで切り返すと、クラブを寝かせずに下ろしやすくなります。
山川 左腰を「押す」ように意識すると、上半身も右サイドで「押す」感じになりますね。
内海 右手はできるだけスピードを出して振りつつ、左サイド(とくに肩)は開かないようにしてインパクトすると、強く振っても曲がらない振り方になります。
これで解決!
「シャフトが寝ないように
右手を意識して振ろう」
右手1本でなるべく速く振る
右手1本でクラブを持ち、全身の動きと連
動させながら、できるだけ速いスピードで
振る。スウィングスピードを作るのは、主
に右手だということがわかる
Point 1
右手で引くとクラブが寝ない
ダウンスウィングでは、左手でクラブを引くとシャフトが寝やすいのに対して、右手で引くと逆にシャフトが立ちやすい。左右の手をバランスよく使うことが必要
Point 2
左腰を目標方向に押して切り返す
左腰が引けたり、流れたりするとシャフトが寝る動きが増幅してしまう。左腰を横から押さえられている状態で、それを押し返しながら切り返すとシャフトが寝にくくなる
Drill 1
左腕を前に出して右手1本で打つ
スティックなどを杖代わりにして、前に出た左腕を固定し、右手1本でボールを打つ。左サイドを開かずに、右手でスピードを出す感覚がわかる。左腰が引けると、スティックが倒れる
週刊ゴルフダイジェスト2024年11月12日号より