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気持ちよく振り抜けるフィニッシュを手に入れよう!<後編>両ひじの“小さい三角形”をキープ

今季メジャー2勝のザンダー・シャウフェレのような、力感を感じさせず気持ちよく振り抜けるフィニッシュはどうすれば実現できるのか。後編では、数多くのアマチュアを指導する合田洋プロに話を聞いた。

PHOTO/Blue Sky Photos、Tadashi Anezaki、Tsukasa Kobayashi THANKS/Gスタジオ

解説/合田 洋

1964年生まれ。94年日本プロ優勝。都内で「Gスタジオ&合田洋ゴルフクリニック」を主宰。老若男女問わず数多くのアマチュアをレッスン

>>前編はこちら

“小さな三角形”を
キープしたまま振ろう

「シャウフェレのフィニッシュ付近の“腕の三角形”。ここに、気持ちよく振り抜けるヒントがあります」と語るのは合田洋プロ。

「というのも、振り抜けないアマチュアゴルファーに共通しているのが、クラブを体の右から左に“振り出していけない”こと。要はダウンスウィングからインパクト、フォローで、体を回転させながら、クラブをリリースできないということなんです。クラブを自然にリリースするのに大切なのは『両ひじの間隔を変えない』ようにスウィングすること。

よく、『両腕の三角形を崩さない』といわれますが、私の場合『両ひじの間にできる小さい三角形を崩さない』という感じ。この“小さい三角形”意識を持ってスウィングすると、体の正面に腕がある感覚で、クラブを振っていけます。フォローでは、腕のローテーションで両ひじの間隔が近づきますが、フィニッシュ付近では、また“小さい三角形”が現れる。うまく振り抜けた証拠なんです」


「フィニッシュ付近のこの三角形にスウィングの基本が詰まってます」(合田)

アドレス時に、手元と両ひじの間にできる“小さな三角形”を崩さない意識でスウィングすると「体の正面に腕とクラブがある感覚で振れて、きちんとフィニッシュが取れます」

効用1
左肩の開きを抑えられる

“小さい三角形”をキープして振ると、インパクトからフォローでの左肩の開きも抑えやすい。両ひじの間隔が開いて、“小さい三角形”が崩れると、体も開きやすくなる

効用2
腕のローテーションが自然にできる

体の左サイドにクラブを振り出すためには、腕、フェースのローテーションは必ず入る。「“小さい三角形”意識で振れば、両腕をこねるような動きが入らずに、自然なローテーションがしやすくなります」(合田)

両ひじの間隔を保つには
下半身を使うことが重要

さらに合田プロは続ける。

「両ひじの間隔を変えずに、この“小さい三角形”をキープして振ることが大事。『両ひじを締める』感覚です。両ひじの間隔は狭まることはあっても、広がることはNG。腕の力でクラブをコントロールしようとすると、両ひじの間隔は広がりますから。

また、両ひじの間隔を狭めたまま、体を左右に回すようにしてみてください。自然に足、下半身を使って、体を左右に回しませんか? この、下半身を使って体を回す動きこそ、気持ちよく振り抜けるフィニッシュにつながるのです。 

両ひじの間隔が変わらずに、クルッと体が回転して、フィニッシュを迎える。このスウィングなら、ヘッドスピードも上がるし、飛距離も伸びること間違いなしです」

体を使ってクラブを振り出していく


「ほとんどのアマチュアの人が、腕の力でクラブをボールに当てようとします。だから、ヘッドが手元を追い越すようなクラブのリリースができない。体を使ってクラブを振り出すことが肝心です」

両ひじをくっつけたまま
体を回してみよう

「両ひじの間隔を狭める、もしくはくっつけて、体を左右に回してみてください。自然に足を使って、腰や体を回そうとするはず。これをスウィングにも取り入れたい。下半身が止まるNGな動きになりづらいのです」

スプリットハンドドリルも効果的

右手を離して握って、振りながらインパクトで右手を戻すスプリットハンドドリル。「腕でボールに当てようとする動きが消え、左にクラブを振り出す感覚を養えます」

週刊ゴルフダイジェスト2024年9月10日号より