Myゴルフダイジェスト

  • ホーム
  • レッスン
  • 気持ちよく振り抜けるフィニッシュを手に入れよう!<前編>左ひざを伸ばして腰をフルターン

気持ちよく振り抜けるフィニッシュを手に入れよう!<前編>左ひざを伸ばして腰をフルターン

今季メジャー2勝のザンダー・シャウフェレのような、力感を感じさせず気持ちよく振り抜けるフィニッシュはどうすれば実現できるのか。まずは、分かりやすいレッスンに定評のある中井学プロに話を聞いた。

PHOTO/Blue Sky Photos、Tadashi Anezaki、Tsukasa Kobayashi THANKS/Gスタジオ

解説/中井 学

1971年生まれ。YouTube「中井学ゴルフチャンネル」などでもおなじみのプロ。アマチュアが苦手とするスウィングや技術などの解決策を日夜研究

>>後編はこちら

インパクト手前で
腰をフルターン

アマチュアが気持ちよく振り抜けない理由について、中井プロはこう語る。

「『ボールに当てたい』という気持ちは、自分が想像している以上に強いもの。だから、どうしても下半身の動きを止めて、手や腕といった上体の力で、ボールに当てにいこうとしてしまう。下半身の動き
が止まってしまうと、腕とクラブの通るスペースがなくなって、クラブをスムーズにリリースする動きができなくなってしまいます。この“詰まる”動きが、クラブを気持ちよく振り抜けない一番の原因なんです。

このシャウフェレの“下半身使い”を見てください。インパクトの手前から、ここまで腰がフルターンして、左足のかかとの外側に荷重している。

腰が目標方向を向くほど回ることで、インパクトからフォローで前傾姿勢を保ったまま、腕とクラブの通り道ができる。だから、スムーズにクラブがリリースされ、ヘッドが前に出ていく。結果、気持ちよく振り抜けるフィニッシュになるというわけです」

ボールに当てたい。その気持ちが腰を止める

シャウフェレ’s 1Wスウィング

左ひざを伸ばすことで
骨盤が回転する

「インパクト手前での腰のフルターンは“左ひざのエクステンション”から生まれます。つまり、ダウンスウィングからインパクト、フォローにかけて左ひざを伸ばす動き。これによって、前傾姿勢を保ったまま、骨盤が回転していくのです。よく『スウィング中、ひざの高さを変えない』というレッスン用語を聞きますが、決して曲げた状態のひざの高さをキープすることではなく、左ひざを伸ばすことによって、自然にひざの高さがキープされるということなんです。

切り返しから、手や腕といった上体の力でクラブを動かそうとするのではなく、腰のフルターンのような下半身の動き主体で考えることが大事。ボールに当てようとして、腕の筋力を使って、クラブに何か動きを加えようするから、うまく振り抜けない。基本的に、腕の力はスウィング中、クラブを“ホールドしているだけ”といった感覚です。ましてや、腕の力でフィニッシュの形を作ろう、はありえないのです」(中井)

左ひざを伸ばせば
前傾角を保ったまま腰がターン

ダウンスウィングからインパクト、フォローにかけて、左ひざを伸ばすことで、前傾姿勢を保ったまま腰のターンが起きる。ひざを曲げたままの意識だと、腰が止まって、体が伸び上がってしまう。前傾角が保てない

>>後編につづく

週刊ゴルフダイジェスト2024年6月11日号より