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【古江彩佳の強さを解く】<ドライバー編>腰を止めて球を押すから曲がらない

7月のエビアン選手権でメジャーを制した古江彩佳。ジュニア時代から見てきたナショナルチームのコーチ、岩本砂織プロに、古江の強さの秘密を聞いた。

PHOTO/Yasuhiro JJ Tanabe、Blue Sky Photos、Hiroyuki Okazawa、Hiroshi Yatabe、Getty Images THANKS/Loun9ine神宮前店

エビアン選手権の最終日、トップに並んだ古江は、最終18番パー5で迷わずドライバーを選択。フェアウェイ右サイドのファーストカットに運んだ第1打が大逆転のイーグルにつながった

解説/岩本砂織

いわもと・さおり。ナショナルチームのテクニカルコーチ。古江が高校1年のときから指導しており、現在も古江のショットデータを基にアドバイスを送り続ける。JLPGAティーチングプロA級の資格を持ち、横浜のSALTO GOLFを中心に、レッスン活動も行っている

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軸ブレゼロの
ボールストライカー

――古江プロのエビアン選手権優勝は、アメリカ女子ツアー屈指の高いフェアウェイキープ率(83.37%)によるところが大きいですよね。

岩本 そうですね。あの高いショット精度は軸がブレないおかげです。

――軸ブレゼロ?

岩本 ドライバーは、飛ばそうとしてダウンスウィングで右腰が浮き上がりやすいんですが、古江プロにはこの動きがまったくありません。切り返した瞬間、左股関節に“左の壁”が完成しています。

――なるほど。

岩本 インパクトとフォローの腰の向きを見ると、腰の動きが止まっていますね。

――ホントだ! 腰の向きが同じです。腰のストップは、どんな働きがあるんでしょうか?

岩本 左股関節に左の壁ができると、脱力した腕だけが90度くらい振られていきます。そのため、インパクトゾーンが極限まで長くなって、真っすぐ強くボールを押せるわけです。

Point
腰の動きを止めて強く長くボールを押す

インパクトからフォローにかけて、腰の回転が止まり、わずかに戻るようなツイストの動きさえ見える

「インパクトから左腕が水平になるポジションまで、股関節の動きが止まります。腕は約90度動いているのに腰の向きはほとんど同じです。そのため、左サイドに壁が生まれ、軸ブレゼロのままインパクトゾーンが極限まで長くなるわけです」(岩本)

古江彩佳の1Wスウィング

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週刊ゴルフダイジェスト2024年8月20・27日合併号より