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【読者記者】No.1875「40ヤードのアプローチが苦手で、距離感が全然合いません」

読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「40ヤードぐらいのアプローチが苦手」というもの。果たして解決方法は?

PHOTO/Norio Tsuburaoka TEXT/Daisei Sugawara THANKS/洗足ゴルフスタジオ

読者記者No.1875 佐藤知広さん

●47歳 ●会社員 ●180cm・82kg ●ゴルフ歴/15年 ●HC/14 ●ベストスコア/81 ●ドライバー飛距離/270ヤード

先生/馬場章矢

87年生まれ、鹿児島県出身。パーソナルトレーナーのバックボーンを生かし、姿勢、筋力、柔軟性などを考慮したスウィング作りを心がける。ティーチング資格取得準備中。「洗足ゴルフスタジオ」インストラクター

佐藤さんのお悩み
「40ヤードのアプローチが苦手」


56度のウェッジで打てる距離からはいつでも2打以内に収めたいのですが、3打、4打かかってしまうことが多いです。時々シャンクまで出て、ドキッとするんです。


トップからインパクトまで、手元とヘッドが同じだけ動いている印象(2~4コマ目)。この部分では、手元が支点となってヘッドが振り子状に動く感覚がほしい

佐藤 40ヤードくらいの距離でシャンクが出たり、距離感が全然合わなかったりするんです。

馬場 グリップを手の中でギュッと押さえ込んでいるのがよくないですね。クラブは本来、ヘッドの重さで勝手にリリースされるんですが、グリップ圧が強すぎるとヘッドの遠心力が働かなくなって、その部分を「自分で」やるようになってしまいます。リリースが早くなるとダフりますし、逆に遅れて、フェースが開いたまま当たるとシャンクにもなります。

佐藤 クラブ操作になるべく遊びがないほうがいいと思っていたんですが、逆なんですね。

馬場 とくに切り返しでは、手の中でクラブが動く状態のほうがいいです。クラブを大きな金づちに見立てて、右手だけで重いボールを横からトントン叩くと、切り返しでグリップを握り直す感覚がわかると思います。

<問題点>
クラブを自分で動かそうとしすぎる

切り返しからダウンスウィングでのグリップの動き(コック、リリース)を押さえ付けてしまうと、リリースが遅れフェースが開いて当たりやすい

記者「クラブをしっかりコントロールしたいです」
コーチ「もっとクラブ自体の動きに任せましょう」

切り返しでは、クラブ(ヘッド)が上に、グリップ(手元)は下に力が発生するが、グリップを強く握りすぎるとこの力を押さえ込んでしまう。クラブ自体に自然な振り子運動をさせるほうが、軌道や打点は安定する

重いものをクラブの先端でトントン叩く。
グリップの「遊び」の感覚がわかってきた!

金づちで釘を打つときには、誰でも無意識に持ち手を「握り直して」いる。右手1本で持ったクラブで、重いボールを横からトントンと軽く叩くと、手の中でグリップが動き、それを握り直して叩いていることが実感できる。切り返しからインパクトは、この感覚がほしい。慣れたら両手でやってみる

Drill
最下点のゲートを作って振る

ゴムティーなどを使って「ゲート」を作り、「ゲート=最下点」を意識して素振りを繰り返す。最下点を揃えるには、リリースタイミングの安定が必要なことがわかる

Point
体重は左足に6割かけておく

アドレスで左右の体重配分が5:5だと、切り返し以降に右足に体重が残り(ダフり)やすい。アドレスで6割左足に体重をかけ、ずっと左足重心で打つ

<取材後記>
クラブに仕事をさせてなかった
短い距離ほど、最初から最後まで自分でクラブをコントロールしなきゃと思ってました。クラブ自体に仕事をさせるのは、最初は怖いですが、慣れるとそっちのほうが楽ですね。

切り返し時に手の中で「遊び」ができたことで、自然なコック、引っ張り動作によるダウンスウィング、ヘッドの遠心力を使ったリリースなどができるようになった

月刊ゴルフダイジェスト2024年9月号より