【ゴルフジム】「アイアンでターフが取れず、トップ気味の低い球になってしまうことが多いです」
読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「アイアンで低いフックがよく出てしまう」というもの。その解決法とは?
PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/東京ゴルフスタジオ
教える人/吉本舞
よしもとまい。佐賀県出身。USLPGA「ティーチング&クラブプロフェッショナル」資格保持。YouTubeに「maimai GOLF」チャンネルを開設するなど、SNSで動画を多数公開。レッスンの基本は「楽しみながら上達」。「東京ゴルフスタジオ」インストラクター
<今週のお悩み>
「アイアンで
低いフックがよく出ます」
●小池貞夫さん(74歳/身長164cm/ゴルフ歴44年/HC19/ベストスコア80/平均スコア90)
トップでクラブが立ち気味で、そこからフェース面を確実に当てにいこうとすることでリリースが早まり、ヘッドが外からかぶって入っている。もう少し、クラブ自体の自然な振り子運動を生かしたスウィングにしたいところ
小池 アイアンはダウンブローと言いますが、それができないんです。ターフが取れることが少なく、トップ気味に低いフックになることが多いです。
吉本 テークバック側に比べて、フォロー側の遠心力が弱いです。ハーフスウィングの範囲で、トップでもフォローでもヘッドが手元より高くなる形で、左右対称になるのが理想なんですが、今の状態だとフォローだけ、腕からクラブまでが一直線になるような振り方になっています。
小池 確かに抜けがよくないと感じることはあります。
手がクラブの振り子を邪魔しています
吉本 インパクトで「面」(フェース)を意識してしまうと、どうしても当てにいく動きになって、振り抜きが悪くなることは多いです。面のない、ただの長い棒を振ると、しっかり振り切れてフォロー側の遠心力も出るんです。ちょっと試してみてください。
小池 これは…確かに抜けがいいですね。スムーズにリリースできる感じがします。
吉本 クラブを振るときは、左手の親指でグリップをギュッと押し付けて握らないようにしてください。練習では左手親指をグリップから外して、右手はスプリットハンドにして振ると、クラブの自然な振り子によるタメとリリースが体感できます。
小池 左手の親指を外すと、トップでクラブが自然に寝て、ヘッドの重さを感じやすくなりますね。それに、インパクトで一気に両手を入れ替えて振れます。
これで解決!
「“面”を意識せず
長い棒を振る意識で振ろう」
Drill 1
「面」のない長い棒を振る
フィニッシュで左かかとに体重がかかる
棒が長いほど振る力が必要になり、遠心力を使った振り方の練習と同時に、体幹のトレーニングにもなる。うまく振り切れると左かかとに体重がかかって、真っすぐ立てる
Drill 2
両手の間隔を離して素振り
左右のグリップ間隔を広げた「スプリットハンド」で素振りをすると、フォロー側でヘッドの遠心力を利用して振る感覚がわかりやすい。両手ともできるだけ弱い力で握るのがコツ
左手親指を外すとクラブの重さを感じやすい
左手親指をグリップに強く押し付けると、トップでクラブが立ちやすい。左手親指をあえてグリップから外して握ると、トップで手の圧力がクラブの重さに「負ける」感覚がつかめる
週刊ゴルフダイジェスト2024年7月30日号より