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【夏ラフ アプローチ】女子プロが一番難しいと答えた浮いたライ「前傾と手首の角度が上手く寄せるポイントです」馬場ゆかりプロ直伝レッスン

「夏ラフアプローチ」企画の一回目で、女子プロたちの意見がわれた「浮いたライ」と「沈んだライ」、どっち難しいか。予想を覆して半数以上の女子プロが「難しい」と言ったのが、今回の「夏ラフに浮いた球のアプローチ」。ツアー3勝のベテラン、馬場ゆかりプロがアマチュアにわかりやすくレッスンしてくれました。

【解説/馬場ゆかり】
福岡県出身。2004年から14年まで賞金シード。11年には和合での日本女子オープン優勝。通算3勝。今はツアー解説やアマへのレッスンを行う

芝が元気になってきた今の季節、ラフからのアプローチは一気に難易度が増す。「しっかり状況を見極めて、打ち方を変えれば深いラフでも簡単に寄せられますよ」と馬場ゆかりプロ。ラフに浮いた球のアプローチです。

始動からフォローまでヘッドを持ち上げない

── 鈴木愛プロや勝みなみプロが「圧倒的に難しい」と言っていた、浮いている状態。どう打つのがよいのでしょうか。

長いラフの上にボールが乗っている「浮いたライ」

夏ラフアンケートの結果はこちら↓

馬場 一番避けたいのは、ヘッドがボールの下をくぐってしまうこと。防止策は、打ち込んだり、球を上げる振り方をせずに、「ヘッド軌道をゆるやかにすること」です。横からサラッとボールにコンタクトするイメージです。

── 具体的な打ち方は?

馬場 バックスウィングでアウトに上げるとクラブが高く上がり、ヘッドが鋭角に下りやすくなります。ですからインに引き、低い位置からヘッドを入れるようにしましょう。そして、フォローもヘッドを高く上げずに低い位置に。

馬場 つまり、インサイドインの軌道振ると、フェースにボールを乗せやすくなります。

浮いている球をフェースに乗せて打つ3ポイント

ボールをフェースに乗せる感覚が大事

下から上にヘッドを動かすと芝の抵抗を受けやすくなり、ミスの可能性が高くなる。サラッと横から打つことで芝の抵抗を最小限に抑え、ボールにコンタクトできる

【ポイント①】インサイドイン軌道で振る

馬場 インサイドイン軌道でヘッドを低く動かします。インに引くことで、ボールの横から払うように打てます。ダウンスウィングで体が起き上がるのはNG。反動でコックがほどけ、ヘッドが下から上に動き、芝の抵抗がきつくなります。

【ポイント②】ヘッドを浮かして構える

馬場 アドレスではいつもより短めにグリップし、ボールの高さにヘッドを浮かせて構えましょう。インパクトでアドレス時のヘッドの高さで振るイメージです。

【ポイント③】手首の動きを抑えると、ヘッド軌道がゆるやかになる

馬場 低い位置から低い位置にヘッドを動かすのがフェースにボールを乗せるコツ。入射角がゆるやかになると、ヘッドの上下動が抑えられ、だるま落としになりません。手首の動きを抑えることで、横から打てるんです。

「前傾角度をキープして手首を使わずに振ると、ボールをしっかり拾えます」(馬場)

沈んだライ編に続く

PHOTO/Yasuo Masuda,Shinji Osawa TEXT/Yusuke Ozawa ILLUST/Koichi Tanaka

週刊GD2019年7月9日号より