【スコアアップ実践編②】練習場のナイスショットをコースで出す。同じ目標へ2種類の球筋で2球勝負!
「練習場のナイスショットが何故でない」シリーズの3回目(最終回)。練習場とコースの最大の違いは「傾斜の有無」という北野プロ。練習場は平らなので、それを克服するには結局コースに通うしかなさそうだが……。「そんなことはありません。実は練習場でもボールの位置を変えるだけで、斜面からのショットを練習することができます」と北野正之プロ。その方法、詳しく教えてください!
ボールの位置を変えて打てば、斜面から打つ練習になる
北野 通常のボールの位置に対して『左寄り』『右寄り』『遠く』『近く』の4つの位置を設定すれば、それぞれ『左足下がり』『左足上がり』『つま先下がり』『つま先上がり』の4つの傾斜を想定した練習をすることができます。
実戦練習④「4つのボール位置で4つの傾斜を仮想」
── アマチュアがとくに苦手な「左足下がり」のショットは、足元が不安定なため、上体が早く起きてしまい、それがダフリやトップの原因となってしまいますね。
北野 ボールの位置をいつもより極端に左寄りに置いてください。このボールを打つには、左足下がりと同様に、前傾をキープして打つ必要があります。上体が起きて前傾が崩れるとボールに届かなくなってしまう。ヘッドをボールにしっかり届かせるには、フォローまで前傾を崩さずにヘッドを低く長く出さなくてはならない。それには下半身の粘りが必要ですが、こうしたポイントは、まさに左足下がりの打ち方と同じなのです。
2種類の攻め方を考えて1球ずつ打ちわける
── 斜面からのショットが苦手な人は是非、次回からの練習に取り入れてほしいですね。他に実践すべき練習はありますか?
北野 2種類の攻め方を考えて打つことですね。
── 2種類とは?
北野 練習場ではミスしてもすぐに打ち直せるが、コースでは1発勝負、打ち直すことはできません。さらにバンカーや池などのハザードも待ち受けているます。そうした厳しい状況に対処するには、練習場でもコースを想定してボールを打つことが必要。そこでつねに2種類の攻め方を考えて打つのです。
実戦練習⑤目標を決めたら、2種類の球で2球打つ
── 具体的には?
北野 たとえば、練習場にある150ヤードのグリーンを狙うとしましょう。このとき、漠然とグリーンを狙うのではなく、左にハザードがあると想定して、絶対に左には外さない打ち方と、逆に右にハザードがあると想定し、絶対に右には外さない打ち方をするのです。そう考えただけで、フォローでのヘッドの抜け方やフィニッシュが変わります。
── 30ヤードのグリーンなら『高い球で乗せる』と『低い球で手前で1バウンドさせて乗せる』もいいですね。
北野 ドライバーなら『気持ちよく振り抜く』と『短く握って低い球を打つ』など、つねにコースを想定して2種類の打ち方を練習をしておくことが大切です
【1球目】目標に向けて気持ちよく振りぬくショット
【2球目】短く持ってコントロールショット
練習場のナイスショットは単なる自己満足。コースでのナイスショットは会心の一打ではなく、狙った場所に運ぶことなのだ。
週刊GD2019年7月16日号より