【読者記者】No.1864「最近アイアンの調子が悪く、よく引っかけが出てしまいます」
読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「アイアンが引っかかる」というもの。果たして解決方法は?
PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/学芸大ゴルフスタジオ
読者記者No.1864 関本勝さん
●56歳 ●会社経営 ●ゴルフ歴/30年 ●ハンディキャップ/1 ●ベストスコア/68 ●アベレージスコア/75 ●ドライバー飛距離/270ヤード
先生/兼濱開人
90年生まれ、沖縄県出身。解剖学や運動生理学に関する豊富な知識を生かし、生涯スポーツとして「カッコよく」続けるための指導を目指す。「学芸大ゴルフスタジオ」ヘッドコーチ
関本さんのお悩み
「アイアンがよく引っかかる」
ずっとアイアンの調子が悪くてコースで引っかけが続いています。自分では原因らしい原因に心当たりがないのですが……。
上級者だけに、大きな欠点は見当たらないスウィング。引っかけに関係があるとすれば、ダウンスウィングでヘッドがやや背中側に回っている点が気になるところ(3コマ目)
関本 最近、アイアンが引っかかることが多くて……。
兼濱 ダウンスウィングの途中で、少しクラブが寝る度合いが強いですね。そうすると、軌道がイン‐アウトになりすぎてしまうので、強いフックが出やすいです。
関本 そのまま打つと右に飛びそうな感じがするので、インパクトの直前に急激にフェースを返している感覚はあります。
兼濱 強すぎるイン‐アウト軌道になるときは、切り返してすぐに右のお尻が下がって、目線が上を向きやすいんです。なので、目線を低くして、低い球を打つイメージで振ってみてください。
関本 あ、プレーンの向きが(右向きからターゲットラインと平行な方向に)変わりました。右のお尻が下がらないので、左足がしっかり踏めて、その上で上半身がターンする感覚が強くなりました。これなら左に飛ばなそうです。
<問題点>
右サイドが下がってクラブが寝てしまう
クラブを下ろす際の右腰(右尻)が下がる動き、その後、クラブをインから振ろうとして寝かせすぎてしまう動き、いずれも上級者特有の問題点だ
記者「調子が悪いと出球も左になります」
プロ「シャフトの角度を意識してください」
フラフープを使って軌道イメージ修正
本来のドローの体使いが戻ってきた!
あえてフェードの軌道でクラブを振ってみる
インからクラブが下りすぎるのは、ドローの動きが過剰になっている状態。適正なドローの軌道に戻すには、あえて逆の動きをやるのがいい。体の動きの修正は、まず極端にやってみて、そこから少しずつ戻すのが基本
Point
目線を低くして低い球をイメージ
低いボールを打とうとすると、ヘッドを上から入れるので、フェード打ちの体使いに近くなる。右腰が高くなり、クラブが過度に寝なくなる
Drill
ターゲットラインより右に打ち出す練習
出球が左になるのは、フェースがかぶって当たるから。目標方向に目印を置き、それより右に出すことでフェースの向きを修正する
<取材後記>
上半身が回るようになった
切り返しで右腰が下がると、そこから下半身も上半身も回らなくなるのがわかりました。フェードの動きを練習すると、とくに上体がよく回って、気持ちよく振れました。
月刊ゴルフダイジェスト2024年6月号より