【ゴルフジム】「ラウンド中に突然シャンクが出てしまいます。どうすれば直りますか?」
読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「コースで突然シャンクが出る」というもの。その解決法とは?
PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/葉山インターサイドゴルフパーク
教える人/西村至央
にしむらゆきひさ。1977年生まれ。伊澤利光にゴルフ理論を学び、世界ジュニアにも出場。専修大学ゴルフ部出身。ミライズゴルフアカデミーを主宰し、鎌倉市、横浜市を中心に数多くのゴルファーを指導
<今週のお悩み>
「コースで突然シャンクが出ます」
●金 智恩さん(ゴルフ歴3年6カ月/ベストスコア108/平均スコア120)
ダウンスウィングでややリリースが早く(3コマ目)、そこから左に乗り切れないまま体が起き上がって、フェースが開いている。これはスライスになる動きだが、極端なケースではシャンクが出ることも多い
金 ラウンド中に、急にシャンクが出ることがあって、そうなると自分では直せないんです。
西村 ダウンスウィングの軌道がちょっと不安定なので、カットに振って出るシャンクと、インから振っているけど上体が起きて出るシャンクの両方が出ているかもしれません。最優先課題として、ダウンスウィングを安定的にインから下ろすというのが、シャンクの防止にもなると思います。
金 なるほど。
軌道のミスがシャンクにつながっています
西村 インから下ろす練習としては、右足を1歩引いてボールを打つのが、簡単ですごく効果があります。ただ、そうやってインから下ろせるようになっても、顔が早く左を向くと、上体が起きてフェースが開くので、ダウンスウィングの後半まで、キャップのつばを右に向けたまま振るイメージを持つといいでしょう。
金 確かに、ボールを早く見たくて、顔が上がっていた気がします。
西村 手元が浮いた形というのは、手首の親指側の角度がなくなっている(伸びている)状態なので、そうならない感覚を身につけるというのも、シャンク防止には役立ちます。たとえば、ショートアイアンをハンドダウンに構えて、そのときできた手首の角度を変えないように意識してボールを打ったりするといいでしょう。インパクトで手首の角度が保たれていれば、それはつまり手元が浮いていないということですから。
金 ハンドファーストにも当てやすいですね。
これで解決!
「手元の浮きに注意して
確実にインから下ろそう」
Drill 1
右足を1歩引いて打つ
右足を引くことで、クラブがほぼインからしか下ろせなくなる。インから下ろす感覚を体に覚え込ませることで、少なくともカット軌道のシャンクは出なくなる
Drill 2
帽子のつばを右に向けたまま下ろす
ダウンスウィングの後半まで顔を右に向けたままにしておくと、クラブがインから下りやすく、なおかつ上体が起き上がりにくい。帽子のつばを目安にすると、顔の向きがわかりやすい
Drill 3
手首の角度をキープして打つ
なるべく短いアイアンでハンドダウンに構え、手首の角度を強調し、その角度を変えないようにしてボールを打つ。インパクトで手元が浮かない形を体感できる
インから下ろす軌道を安定させるために、最初は、クラブが地面と平行になるあたりで、ヘッドがやや背中側にあるくらいの感覚で下ろすといい
週刊ゴルフダイジェスト2024年5月7・14日合併号より